シェアハウスの恋人 7


※このお話は、『恋の方程式』『片耳ピアスの君』と繋がっています。












ある日、親友から一通のメールが届いた。


『 忘年会、チャンミンの写真撮って送って欲しい 』


チャンミンが、忘年会で使う衣装を家に持ち帰った翌日のことだった。


















シェアハウスの恋人・表紙(修)



















~シウォンside~






ユノ、チャンミンがドレス着てるとこ見たな……確実に。
折角の女装ショットを、撮り損ねたかもしくは拒否られた。
それで俺にこんな事を頼んだに違いない。
あいつらのイチャコラに巻き込まれるのには、もう慣れた。
俺は笑いを零しながら、ユノに「了解」と返信した。



その数日後、出し物の練習で集まった時。
チャンミンが着ているドレスは、買った当初より皺が寄っていて、ストッキングも別の物を履いていた。
どうしてそんな些細な事に気付くのかって?
衣装を用意したのは俺だからだ。
あとはまぁ、兄弟に女が居るから、男にしてはそういう事に敏感なのかも知れない。

「それ、俺が渡したやつと違うよな?」
「…………」
「困ったなぁチャンスニー。俺そういうつもりで渡したんじゃ無いんだけど?もしかしてもう、余興の前に楽しんじゃった?」
「ううう、うっさい!それ以上喋るとドレス引き千切りますよ!!」
「くはははっ。かーわいいのー。真っ赤になっちゃって」

赤面したチャンミンは、まるで真相の全てを物語っているかのようだった。
際どい話題に首を突っ込むのはどうかと悩んだ時期もあった。
だが、今は特別気にしない事にしている。
俺は、アブノーマルな関係の二人が頼れる希少な存在だからな。
ま、楽しんでる節もあるが。



忘年会の後、チャンミンの写真を俺はユノに送った。
出し物をする間は俺もステージに上がるので、観客側の後輩に携帯を渡し、チャンミンのベストショットを抑えるよう命じた。
その後輩というのはスホである。

「彼氏が写真欲しがってるから、頼む!」

それだけ言うと

「ああ……了解です」

チャンミンの恋愛事情を知っているだけあって、すぐに了承してくれた。
だから頼んだんだけど。


















~チャンミンside~






「この間の忘年会の写真、見る?」

ユノが笑顔でそう言うから、僕はこくりと頷いた。
見て欲しそうだったし、少し興味があったから。
写真に映っているのは、光沢スーツを纏い、胸に赤い薔薇を刺したユノ。笑顔でピースしている。

「これ……何の恰好?」
「ホスト。全員で騒いでさー、楽しかったぜ」

カッコイイ……と漏らすのは、心の中だけにしておく。
素材が良いから、大抵どんな恰好も様になる。
そして、隙間無くくっついてる同僚達に嫉妬する。
例え彼らが男だとしても。
この人……自分は僕の周りの人間に凄く嫉妬するクセに、僕も同じだとは考えないんだろうか。

「あとはー……」

ユノがフォルダを漁っていたその時、僕はあるものを見てしまった。
どうして、アレがここに……!?

「ストップ!」
「ん?」
「今の……忘年会のっ……」

僕の写真じゃなかったか?
ユノは少し黙り込んでから

「………あ、見ちゃった?」

しまった、という顔をしながら口元を緩めた。

「貸してっ」

ユノから携帯を取り上げて操作すると、やはり忘年会の時の、女装した僕の写真が数枚保存されていた。
媚びるような仕草で髪を触っていたり、太ももをチラつかせていたり、恥ずかしくなるようなショットばかりが。

「ユノ何でこんなの持って…………あ!シウォンさんでしょ!?」

そう言って睨むと、ユノは「あはは……」と乾いた笑いを漏らした。
やっぱりな。

「……消すよ?」

削除しようとする僕の手を、ユノが咄嗟に抑えた。

「いいや、させねぇ」

強い意志が宿った目で、じっと見つめてくる。

「やだってば、恥ずかしい!」
「ちょっと待てよ!これが無くなったら、お前が居ない時俺、どうすりゃいい訳?」
「はぁ?」

訳が分からず首を傾げると、ユノは切なげな瞳をして訴えた。

「出張とか研修で会えない時あるじゃん。そん時お前の写真見て頑張ってんのに、消すとか鬼畜なんだけど」
「なっ……」

そうなのか、知らなかった。
っていうか……

「だからって、こんな写真じゃなくてもっ」
「いや……それはさぁ……興奮したい時とかあるだろ?」

その発言の意味を理解して、僕は盛大に赤面した。

「馬鹿っ」

ユノの顔面にクッションを押しつけて、さっさとリビングを出た。

「あ、おい!」

背後から呼ばれたけど、構わずに。
ああ……こんな顔、ユノに見せられない。









「なぁ、まだ怒ってんの?」

ベッドの上、背を向けて眠っていると、後ろからユノが声をかけてきた。
怒ったというより、恥ずかしくて反応に困った、という方が大きい。
欲求解消するなら、何も僕をネタにしなくても手段はいくらでもあるじゃないか。
AV見るとか。
でも、それでも僕を求めてくれるって、むしろ喜ぶべきなのか?
考えるうちに、よく分からなくなってきた。

「機嫌直せよ。エロビデオで我慢するから」
「………そんなに僕がいいの?」

ちらり、ユノの方を振り返ると

「そりゃあ……そうだろ」

真顔で即答するユノを見て、笑いが込みあげてくる。
この人、僕のこと大好きだな……
そんな事を考えて、自分でも恥ずかしくなる。
ユノと向き合い、僕は言った。

「しょうがないな……。写真、消さなくてもいいけど、誰にも見せないでよ?」
「分かった、約束する」

嬉しそうに笑うユノを見て、まあ、いっかと思う。
僕も甘いな……

「なぁ、チャンミン……」

いやらしい手つきで尻を撫でられて、僕は手を振り払った。

「こら、調子に乗るな」
「ちぇー」
「明日早いんだから」
「わーったよ。抱きしめるだけなら許してくれる?」
「…………」
「ほら、おいで……?」

甘い誘惑に逆らえず、逞しい腕の中に、僕は飛び込んだのだった。















翌日。
会社のブースで、僕はこっそりと、ある写真を眺めていた。
知らず知らずのうちに、口元を緩めながら。

「――――おいチャンミン、飯行くぞ」
「うわぁっ」

後ろから声をかけられ、僕は咄嗟に携帯を隠した。
振り返ると、そこにはシウォンさんが居て……

「い、今の……見ました?」

シウォンさんは口の端をニッと持ち上げ、笑いを堪えながら言った。

「残念ながら見たけど」
「…………!」
「お前、ユノの事大好きな。あいつの馬鹿が移ったんじゃねーか?」
「ちょ……!ユノには絶対に言わないでくださいよ!?」
「えーどうすっかなー」
「シウォンさん!!」






僕が携帯に保存していたのは、ユノの寝顔だ。
今朝撮り立ての、口開けて寝てる、間抜けなユノの寝顔。
何故それをチョイスしたかっていうと、格好いいユノは皆知ってると思ったから。
僕は、可愛いユノの寝顔で充分。
僕もだいぶ重症じゃないかって?
そうかもね……
勿論、ユノには言わない。









END



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前回のシェアハウスの続きです。
前から書きたかったもので、先ほど常闇UPした後ばーっと一気打ちしました~。
シェアハウスのユノは、雄っぽい色んな台詞言わせるのが楽しい♡
そして順調に二人に巻き込まれる周りの人達……
結局ふたりとも似たもの同士ってことです。

今まで書けなかった分これから爆発しそう♪
連休終わったらまた亀更新かと思いますが……(-_-)


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12 Comments

NB(のぶ)  

さえ☆んさま

うふふ、こっちのふたりはウンザリするくらいラブラブです。
この話、第三者目線、本人目線で同時に書けるとこが楽しいんですよねー
周りの人も関係知ってるからノロケまくりだし(笑)
現実的な話すると、毎日顔合わせてて高校からの長い付き合いで、それでも離れてる時も写真見たいとか、こんなラブラブはあり得ないかも知れない(笑)
でも有り得てしまう。
それがBL!ホミンマジック!
ってことで、これからもふたりはラブラブです

2017/01/14 (Sat) 19:45 | EDIT | REPLY |   

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2017/01/13 (Fri) 23:42 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

あ☆ずさま

こんばんは~♪
ユノの寝顔、いいですよね♡
チャンミンはきっと、ユノと関わる人たちの中で一番か二番目くらいに色んな面見てるんじゃないかな?
一緒にいる時間が長いから。
本気でチャンミンに嫉妬すると聞いて、二人に萌えてばかりの私は新鮮な気持ちになりました(笑)
チャンミンと入れ替われたら最高ですよね!
ユノのいろんな面が見れるし、セクハラしても笑って許してくれそうだもん。
胸とおしりは確実に触りますね、私は。
第三者目線好きですか?私も楽しんで書いているので、そう言ってもらえると嬉しいなぁ。
はい、また書きます♪

2017/01/13 (Fri) 20:22 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

Re: タイトルなし

723621mamさま

今晩は!
常闇の雰囲気を引きずったようすが、そこまで丁寧にしっかり読んで頂けて嬉しいです。
うんうん、シェアハウスはラブコメチックで常闇とは全く違いますものね。
常闇、今までで一番暗い話かも・・・汗
可愛い二人に癒されたくて、私も常闇の合間に色んな話を書いてます。
完結まで頑張るぞ~

え!ヒチョルに会ったんですか?
ライブ?
美人だったに違いない。
王子より姫ですよね、確実に(笑)
フリフリのブラウス違和感無く似合ってたんだろうなー
私も一度は拝みたいです~!

2017/01/11 (Wed) 22:04 | EDIT | REPLY |   

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2017/01/09 (Mon) 20:44 | EDIT | REPLY |   

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2017/01/09 (Mon) 10:26 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

今年もよろしくお願いいたします♪さま

こんにちは(^^)
こちらこそ、今年もどうぞ宜しくお願い致します♪
あ、わかりますか?ユノって決め顔も良いですけど、自然体な時の方が好きなんです。
寝顔とかもう、間抜けでほんと可愛い。
いつかのイベント(だっけ?)で隠し撮りされてたけどとってもツボでした(笑)
おお……娘さんの寝顔を?うわぁ、お母さん愛に激しくキュンキュンします……!
愛してるなぁー♡
相変わらずゲロ甘なふたりだけど、これからもよろしくです!

2017/01/09 (Mon) 10:23 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

よ☆よ☆さま

こんにちは~♪
学生時代から続く二人を書いていると私も嬉しくなります。
チャンミンは昔よりもデレ度上がったと思います。
恋人がユノだから仕方ありません♡
相変わらず伝えるの苦手そうですけど、だんだん隠せなくなってきてるからユノも気づくんじゃないかなぁ。
これからも見守ってあげてください(^^)

2017/01/09 (Mon) 10:11 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

Re: No title

陽さま

こんにちは♪
おや、インフル?大丈夫ですか?
私もおとといから熱出たのですが、インフルかはグレーのまま経過中です…
私のせいで熱上げてしまったらすみません(笑)
お大事になさってくださいね、ゆっくり休んで。
シェアハウスのユノは襲う事が多かったので、今回は我慢です。
陽さまの書いた「雄ユノが我慢している」ここ、凄く好きです♡
我慢した分は後でゆっくりね……
私もユノにこんなセリフ言われたい、言わせたいと思って書いてます。
勿論365日おっけー(笑)

2017/01/09 (Mon) 10:05 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

Re: No title

れ☆かさま

おはようございます(#^.^#)
そっか、受信設定も問題ないとすると、私のほうにも問題があるのかも……?
gメールじゃなくyahooメールの方から送ってみて、それでも届かなければ葉書にします。
欲しいと言って頂けるのは本当に嬉しいので、何も遠慮しないでくださいね。
事情があってメールにしたのであれば、葉書送るとき、見えないように封筒に入れるのとかも出来るから言ってください。
あ、別にそんなあやしい絵では無いですけどめちゃアニメ風なので……(笑)

ラブラブって言葉たぶん古くないですよ、私普通に使っちゃいます(きっと皆さんも?)。
確かに……甘い台詞はユノやチャンミンだから言わせて様になるような(笑)
あとは滅多に言われないと逆に困惑するかも!
いつも旦那さまが甘い言葉を言っていたら慣れるかもしれない(笑)
れ☆かさまはセンセイシリーズお好きでしたね。
好きって言ってくれる人少ないのでおお、なかなかの変態!と思うと同時に嬉しいのです。
堂々変態言ってしまってるけど、喜んで頂けてるからいいかな♪(ゴメンナサイ)

2017/01/09 (Mon) 09:55 | EDIT | REPLY |   

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2017/01/09 (Mon) 08:51 | EDIT | REPLY |   

陽  

No title

「ほら、おいで」ってユノに言われたら心臓破裂して死んでしまう…
そして「だきしめるだけならいい?」って…甘々~!!
雄ユノが我慢している(*/ω\*)キャー!!
私なら365日OKですが!!!←聞いてない

大好きなシェアハウスシリーズアップありがとうございます♡♡♡
萌え過ぎてインフルエンザの熱があがりそうです(笑)

2017/01/08 (Sun) 22:10 | EDIT | REPLY |   

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