僕は何度も恋をする ~明日の記憶~
























僕は何度も恋をする2
































記憶が再び戻った、あの日以来―――
僕は、また思い出を積み重ねられることに、幸せを感じながら過ごしている。
記憶の抜け落ちはあるし、頭がすっかり元通りに機能するようになるのか、それは分からない。
でも、全く記銘出来なかった以前に比べたら、心は穏やかだ。

『ちょっとずつで良い。ゆっくり、一緒に行こうな』

これは、ユノヒョンが僕に言ってくれた言葉だ。
優しくて、暖かくて、だけどとても力強い言葉。
薬でもリハビリでも得られない自信や安心感を、ユノヒョンはくれる。













「チャンミナ、ビデオ録ろうか」

カメラを片手に、突然ユノヒョンが言った。
今夜は、ユノヒョンの家に泊まりに来ていた。
僕が手にしていたのは、ノートとシャーペン。
記憶が漏れた時の手がかりを少しでも残したくて、今でも就寝前には日記を書き続けている。
書いている時は、気持ちが自ずと下向きになる。
“忘れてしまう”のを前提に書いていて、ネガティブな僕の心だけ、そこに映し出してしまうから。
ユノヒョンの突然の提案に、僕は少し驚きながらもノートを閉じた。

「・・・・・・どうしたの?急に」
「ん?日記も良いけど、たまには映像で振り返るのも良いなと思って」

ユノヒョンが構えたカメラが、一部赤く点滅する。

「もしかして、もう録って・・・・・・」
「うん」
「えっ」

狼狽える僕を、ユノヒョンは心なしか、楽しそうに笑いながらカメラにおさめている。

「大丈夫、気楽に気楽に」
「・・・・・・・・・・・・・」
「しゃあ、明日の自分にひとこと、言ってみよ」
「えー・・・・・・急に言われても・・・・・・」
「じゃあ・・・・・・俺から質問。今日は何処に行った?」
「・・・・・・水族館」
「ふーん。誰と行ったの?」
「ユ、ユノヒョンと」
「お。それはデートですね?」
「・・・・・・うん」
「手は繋いだ?」
「・・・・・・つないだ。こっそり・・・・・・」
「ドキドキした?」
「う、うん」

なんか、何処かに隠れたい気分だ。
質問に答えるのはただでさえ恥ずかしいのに、こんな姿を録られてるなんて。
楽しそうなユノヒョンを見て、僕は眉を下げながら不満を漏らした。

「ず、ずるいよ。僕にばっかり言わせて」
「ははっ。ごめんね?」

ユノヒョンが、僕との距離を詰めてカメラに写り込む。
コホン、と咳払いをしてから、カメラに向かって話し始めた。

「うんと・・・・・・本当は、キスもしたかったんだけど・・・・・・流石に出来なかったんで・・・・・・」

ユノヒョンが、カメラから僕に視線を移して問いかける。

「今、してもいい?」
「・・・・・・い、いい・・・・・・けど・・・・・・」

にっこり笑ったユノヒョンは、僕に顔を寄せて、触れるだけの優しいキスをした。
唇を離した後、顔を赤くしながら、カメラに向かって告げた。

「・・・・・・こんな感じで、俺達、今日も幸せです。な?チャンミナ」
「ハ、ハイ」
「じゃあ、このへんで―――」

録画モードをオフにすると、ユノヒョンはくしゃっと顔を崩して声をあげた。

「ふはっ。楽しいけど、かなり恥ずいな!」
「だ、だね」

僕もきっと、ユノヒョンと同じくらい顔が赤いと思う。

「でも・・・・・・録っといて、悪いこと無いよな」

ユノヒョンの優しげな眼差し、声色を感じ、僕は気付いた。
初めて、楽しみながら記録を残せたことに。
切なそうに日記を綴る僕を、気遣ってくれたのかも知れない。
込み上げる愛しさに身を任せて、今度は、思い切って僕からユノヒョンにキスをした。
滅多に僕から求めないせいか、ユノヒョンはちょっと驚いた顔をしてる。
そっと唇を離し、僕は言った。

「ありがと、ユノヒョン・・・・・・」
「ん・・・・・・?」
「これで・・・・・・明日の僕も、きっと幸せだなぁって」
「そっか」

笑みを浮かべたユノヒョンが、僕の背中を支え、ソファに横たえる。
僕の何かが、ユノヒョンのスイッチを押したみたい。

「チャンミナ・・・・・・」

掠れた低い声と、先程より少し、熱を帯びた視線で分かる。
僕を欲しがってくれてる・・・・・・
掌が、脇腹から下をゆっくりと辿り、そっとパジャマの中に入り込む。
空いた方で、指を絡め取りながらギュッと手を握り締められ、高い鼻先と厚い唇が、パジャマの上から二つの突起を探り、突っついたり啄んだりする。

「っ・・・・・・」

目を閉じて、唇を噛み締め、僕は小さく震えた。
やがて熱い吐息を感じ、目を開けると、ユノヒョンはパジャマを捲り上げて素肌に唇を這わせていた。
仕草も表情も優しいのに、何でこんな色っぽいんだろ・・・・・・
愛撫を受け止め、息を潜めながら、こっそりユノヒョンにみとれる。

「声・・・・・・我慢しないで」

突起をあま噛みされ、少し強めに吸われて

「ぁ・・・・・・ん・・・・・・」

痛いのが半分、気持ちイイのが半分。
つい喘いでしまう。
ユノヒョンは、なかなか唇を離そうとしない。

「ね・・・・・・跡・・・・・・着いちゃう、よ」

僕の訴えに、ユノヒョンは

「付けたら駄目かな・・・・・・。俺が、お前を愛した証」
「え・・・・・・?」
「だって、覚えてて欲しいけど・・・・・・これは流石に録れないし?」

くすりと、小さく笑ってそう言った。
ユノヒョンは今日、何時もよりちょっとテンションが高くて、エッチな気がする。
そして、それにときめいてしまう僕。

「・・・・・・・・・いい、よ。付けても」

僕の返事を聞いて、満足げに笑ったユノヒョンが、少し雑に上の衣服を脱ぎ捨てる。
それを見て、またキュンとする。
ああ、僕の頭に撮影機能でも付いていたらいいのに。
跡だけじゃなくて、最中の、こんな風に色っぽくて格好いいユノヒョンもちゃんと頭に刻みたい・・・・・・なんて。
僕、欲張りになってきたみたいだ。









翌朝。
僕は、ユノヒョンとエッチしたことも、ビデオを撮ったことも覚えていた。
記憶が残っていると、ビデオレターもキスマークも、とても恥ずかしいことに気付いて二人で笑った。
だけど、これからも僕らは記録を残し続けると思う。
まだまだ、いつどこで、僕の記憶が途絶えるか分からないし・・・・・・
それに記録を残す作業は、寂しいだけじゃなく楽しい時もあるって、ユノヒョンが教えてくれたから。












明日の僕へ

今日も僕は、幸せでした。
だから、安心していいよ。
怖がらないで、眠っていいよ。
次もきっと、幸せだから。






微笑みながら、僕は日記を閉じた。









END



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その後の二人でした~
書いてるあたしも恥ずかしくなりましたよ。
愛すること~のその後のお話もまた浮かんだりして、あっちこっち手を出したくなります。
ちょっとずつ消化していきます。
明日おやすみなので、コメントお返ししますね。
随分とお待たせしてすみません。



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7 Comments

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2016/11/03 (Thu) 16:30 | EDIT | REPLY |   

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2016/11/03 (Thu) 15:30 | EDIT | REPLY |   

723621mam  

イチャイチャさいこー!
ところで・・・・・
ビデオ撮っちゃうって、恥ずいわぁ。
何プレイ? ← コラッ!(笑)

2016/11/03 (Thu) 10:43 | EDIT | REPLY |   

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2016/11/02 (Wed) 21:36 | EDIT | REPLY |   

ジェイソン  

( ∵ )✨✨✨

ゆのさんっ‼︎ 貴方は本当にチャンミンの太陽なんですね…。明日の約束をシテ終われる今日ってシアワセなんだな〜。そして迎える普通の朝。もうサイコーに爽快な気分です!ヤッタァ〜〜♬ひゃっほぉ〜ぅ❣️

2016/11/02 (Wed) 21:13 | EDIT | REPLY |   

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2016/11/02 (Wed) 20:34 | EDIT | REPLY |   

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2016/11/02 (Wed) 16:16 | EDIT | REPLY |   

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