Humanoid ~この恋は永遠に~ 11

  21, 2014 20:26


「おはよ、チャンミン」
「ユノ……?」

目を覚ますと、僕は温かいぬくもりの中に居た。
ユノに抱き締められ、狭いベッドで2人密着している。

「な、何で……」
「昨日、お前あのまま寝ただろ。覚えてねーの?」

昨晩、僕らは互いに想いを伝え恋人になって、ベッドの上で抱き合いキスをした。
嬉しくて幸せで、安心感に満たされた僕は多分、そのまま眠りにおちた。

「……覚えてる」

何となく、頭から下に視線を移してしまう。

「安心しろ、何もしてないから」
「べ、別に……そんなこと……」
「今確認してたじゃん」

焦っている僕を見て、ユノは笑いを耐えながら言った。
余裕が感じられるその態度が気に食わない。
僕はいっぱいいっぱいなのに。

「知らない」
「拗ねるなよ」

不意に、頬にキスを落とされた。
驚いてユノを見ると、甘ったるい笑みを浮かべていた。

「今日、確か休みだよな」
「そうだけど……」
「初デートしようぜ」

直前まで拗ねていたのに、ほだされた僕はこくりと頷いてしまった。
幸せ過ぎる。
昨日告白された時からずっと、夢をみているような気分だ。



午後になると、僕らはドライブへ出掛けた。
窓の外を、桜の花びらがふわふわと泳ぐように流れてゆく。
ユノはそれを掴もうと、手を伸ばしては失敗して笑っている。
子供のように無邪気な姿が可愛い。
恋人になれた事を、ユノも嬉しく思ってはしゃいでいるのかな。
僕と同じ様に……
そうだと嬉しい。

昼近くになり、小腹が減った僕らは通りかかったスーパーに寄った。
何処か店へ入っても良かったが、ドライブをしながら買ったものをつまむことにした。
ついでに夕飯の食材も買おうとカゴを持ちながら歩いていると、知らないうちに苺が2パックも入っていた。
目があった瞬間、ユノはくすくすと笑い出した。

「あ、気付いた?」
「こら、勝手に入れるな。しかも2つも」
「えーいいじゃん、ケチ」
「あんまり食べると太るぞ」

苺を2人で押したり戻したりしてふざけ合う。
そんなやりとりが楽しくて、僕は何も考えずにただ笑っていた。
こんなに楽しいのは久しぶりだ。
外は回りの目があるから、恋人らしいスキンシップはできない。
だけど、ユノと笑っていられるだけで心は満たされた。
結局僕は、苺を2パック買ってしまった。



辺りが暗くなり始めた頃。
僕は映画でも観ようと提案したが、ユノはDVDを借りようと言った。

「映画嫌い?」
「いや。でも、今日殆どチャンミンに触ってねぇんだもん。借りれば、家でくっついてても観れるだろ」
「お前、正直すぎ」
「お、照れてる?」

顔を反らした僕を、ユノはいたずらっ子のような顔で覗き込んだ。
ユノが僕を困らせるのはいつもの事だが、片思いして鬱々していた時と気持ちは全く違う。
今は、ユノのまっ直な言葉に戸惑って恥ずかしくて、でも、凄く幸せだ。



夜になると、ベッドの上で2人くっつきながら借りた映画を観た。
古い作品だが、映像の写し方や音楽に郷愁さが感じられ、いい雰囲気の作品だった。
画面の中で、恋人を亡くした女性が過去を振り返り涙を流している。
派手な演出はひとつも無く、ただ静かに泣いている。
それを見て胸が熱くなった。
僕にはまだ、大切な人を失った経験が無い。
大きな喪失感にひたすら耐え続けるのは、きっと想像以上に辛い。
僕も、近い未来ああなるのだろうか?
ユノを失った未来……
僕は知らないうちに泣いていた。

「チャンミン……」

ユノは僕を静かに呼ぶと、優しいキスをした。



もうすぐ三週目が終わる。
別れの時は、着々と迫っていた。









◇◇◇



今晩は。
くっついた途端別れフラグ.......急がしくてすみません。
実は当選迄の期間とか桜の開花時期とか時系列合わないな、と今更気付き修正致しました。
気を付けよう。
あ、明日ツアーに参加される方も気を付けていってらっしゃいませ!!!





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