turn over 2



打ち合わせついでにヒョンの家に泊まって以来―――。
話し合いの後は夜遅くなることが殆どで、どちらかの家に泊まる事が多くなった。
毎回セックスをしている訳ではない。
そりゃ、恋人だからすることが多いけど……
仕事をこなすのが体力的にキツくて、すぐに眠ってしまう日もある。
毎日休む間もなく動いている様なハードスケジュールだが、俺は充実感を感じている自分に少し驚いていた。
これ迄もやり甲斐を感じながら頑張ってはきたが、今はもっと楽しめている実感がある。
単独の仕事を終えた後、マネージャーの運転する車に乗せられながら、俺はヒョンを思い浮かべた。
今日のスケジュールはお互い単独の仕事のみで、打ち合わせの予定も無い。
ヒョンに会えないと思うと、少し寂しくなった。
ほぼ毎日一緒に居るに等しいのに、1日くらい何だっていうんだ。
自分に苛立っていると、携帯からメロディーが流れ着信を告げた。
携帯のディスプレイに表示されていたのは……

「……ユノヒョン」
「はは。お前ら、ほぼ毎日顔合わせててよく飽きないなぁ」

思わず漏れた俺の呟きを聞いて、マネージャーが呆れ半分で笑った。
放っておいてくれと心中で呟きつつ、俺は通話ボタンを押した。

『あ、チャンミナ?』

電話越しに、耳によく馴染んだ声が聞こえてきた。

「お疲れさま。どうしたの」
『今電話大丈夫か?どこにいんの?』
「大丈夫。マネヒョンの車で送ってもらってる途中です」
『そっか。……あのさぁ』

遠慮がちに、ヒョンが声を発っした。

「ん?」
『今日の夜、お前んち行っていい?』
「…………」

俺の心を読んだようなタイミングにびびったが、やはり嬉しさが勝って口元が緩んだ。
苛立っていた俺はどこへいったのか。

「あんたも暇ですね。いいですよ」
『可愛くないな。わざわざ忙しい時間を縫って会いに行くんだろ』
「はいはい。ついでにビール宜しく。○○のビールね」
『お前ね、俺はパシリじゃないぞ』

素直さを欠いた俺の返答を聞いても、ヒョンの声色は優しいままだ。

「わかってます。でもヒョンの家から来る、あの通りの店にしか売ってないから」
『いいよ。その代わり……』
「何?」
『今夜は襲ってやるから、覚悟しとけ』
「ばっ……!」
『あーはー!じゃ、行く時間分かったらまた連絡入するな』

愉快な笑い声が聞こえたかと思うと、一方的に通話を切られた。

全くこの人は……
何でそんな恥ずかしいこと、平気で言うかな。
今俺の顔はどうなっているだろう。
茹でダコみたいに真っ赤になってそうだ。
何とか平静を装おうと、俺は窓の外に視線を移した。














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