ユンホ店長の恋 ~X'mas Gift~



一階に並ぶ部屋のうち、一番端の部屋の扉に鍵を差し込む。
その作業さえも今は当たり前になった。
そろそろ二人で広々と過ごせる部屋を探そうか。そんなことを考えながら、俺は扉を開けた。

「メリークリスマス!」

中へ入った途端、パンッとクラッカーの音が爽快に響き、頭の上に紙くずが落ちてきた。
赤い服に身を包み、顔には白ヒゲを付けた恋人が、目の前に立っている。

「・・・・・・何してんの?」

その問いかけに、コホンと小さく咳払いをしながら彼は言った。

「今日は特別に、サンタの国からわしが来てやったぞ。ほっほっほ」

いや、どう見てもユンホさんだけど・・・・・・
初めはシラけていた俺だが、妙なテンションで乗り切ろうとするその姿を見てつい口を緩めた。
声のトーンが不自然に高いのも笑える。
こんな姿が可愛い男なんてユンホさんくらいだ。
俺はイベントには全くと言っていい程執着が無く、むしろ面倒くさいと思う事が多い。
だが今年のクリスマスは例外だ。
部屋へ向かう途中、ユンホさんのケツを掴みながら俺は言った。

「どうせならスカートが良かったな」
「こらっ。揉まない」
「あれ、さっきと声が違う」
「・・・・・・ほっほっほ!」

いつまでサンタの設定を突き通すつもりだろう。
残念なクオリティにツボり、俺はやっぱり笑ってしまった。
部屋のテーブルには、隙間が無い程に料理が並べられていた。
オードブルやケーキ、シャンパンが、食欲をそそる匂いを醸し出している。

「すっげ」
「好きなだけ食べなさい」
「めっちゃ腹減ってたんだ。ありがと」

一緒に乾杯してから料理を口に運んだ。
殆どがユンホさんの勤め先のコンビニで売っているものだ。
そう言えば秋の終わり頃から早々、ケーキやチキンなど、クリスマス食品の宣伝をしていた。
どれも旨くて、俺は特に何か話すでも無く料理を食べるのに集中した。
暫くすると、ユンホさんは料理を口へ運ぶのを止め、俺の方をちらちらと見始めた。
「何?」と問いかけると、ユンホさんはベッドの下から白い袋を引きずり出した。
袋の中から包装された四角い箱を取って、俺に差し出す。
こほん、と小さく咳払いをしてからユンホさんは言った。

「これ、プレゼント。開けてみて」
「・・・・・・ありがと」

まさか贈り物を貰うとは思っていなかった。
勿論、俺から贈る物も用意していない。
内心驚きつつ包装を解いた。
箱から出てきたのは腕時計。
シルバーのふちとブラックのベルト、文字盤の相性が良く、洒落たデザインをしている。
ユンホさんは俺の腕にそれを巻きつけたあと、自分の服の袖を捲り上げた。
手首に、同じデザインの腕時計を身につけている。
色違いで、ユンホさんのは文字盤とベルトの色がネイビーだった。

「お揃いにしちゃった。ペアリングのお礼に貰って」

以前俺がプレゼントしたペアリング。
それは好意の現れでもあるが、一番の目的は、害虫除けとして身に付けさせたかったのだ。
きっと、ユンホさんは気付いていないだろうが。

「い、一緒に・・・・・・時間を刻もうね」

小さな声でユンホさんは言った。
そして、暫し沈黙してから慌てて付け足した。

「・・・・・・って、ユンホが言ってた!」

まだ突き通すのか、サンタ役・・・・・・

「何それ、プロポーズ?」
「さ、さぁ・・・・・・」
「いい加減、本人出してよ」

ヒゲを引っ張ると簡単に剥がれて、紅潮したユンホさんの顔が露になった。
そして俺は気付いた。ユンホさんは照れ隠しのためにヒゲを付け、サンタになりきっていたのだと。
この人は、どうしてこんなにもピュアなんだろう。
裏表が無く、汚れなんてひとつも見当たらない。
抜けてたり鈍感なところは欠点にもなり得るが、それさえも愛おしい。

「あんた、俺をどうしたいの」

こんなに、心をかき乱して。
潤んだまん丸い瞳で俺を見つめ、ユンホさんはぽつりと言った。

「・・・・・・俺のモノに、したいの」

それを聞いた俺は、もう自制が効かなかった。
ユンホさんの身体を乱暴に押し倒し、両手を床に貼り付ける。

「馬鹿、俺はっ・・・・・・」

珍しく切羽つまった声が出た。
いつも冷静で、回りから刺激されても動じないのに。
この人は俺のペースを簡単に崩しては、中へ中へと入り込んでくる。
出会った頃からそうだった。
焦り、イラつき、不安、色々な感情が湧いてくるけど、いつも愛しさが上回ってしまう。
それが何だか歯痒くて、時には甘く感じたりして・・・・・・“好き”を一層強くする。
時計のプレゼントは嬉しい。
ペアリングを俺が言った通り、いつも付けていてくれるのも嬉しい。
でも本当は、ユンホさんさえ傍に居てくれればもう、何も要らない。
自然とそんな事を思った自分自身に驚く。
おかしい。俺はこんなキャラじゃ無い。

「・・・・・・俺はもうとっくに、ユンホさんのモノだよ」
「チャンミン・・・・・・」

嬉しい、と唇を緩めたユンホさんに口付ける。
当然のように俺を迎え入れる熱い口。
先を求めるように、身体を這って回る細い指。
互の手首、指に身につけた時計と指輪・・・・・・
全てが特別だ。

「メリー、クリスマス」

口付けの途中、息をついたその隙に、ユンホさんが微笑みながら囁いた。

「メリークリスマス、ユンホさん」

また、俺とは思えないような甘い声が出た。
可愛い恋人のおかげで、俺はクリスマスが好きになりそうだ。









END



◇◇◇



まったラブラブするだけのあまーい二人でした。
なんか、このシリーズの二人どんどん可愛くなってくわ。
主はホミンと謳っていながら二年続けてクリスマスのお話がミンホ小説という・・・
皆さん、少し早いけどメリークリスマスヽ(´▽`)/♡
休みの日にUPしたかったの~
長らく更新せず、返事もせずすみません。
言い訳ですが、仕事復帰してから多忙でして・・・・・・
仕事沢山あるって幸せなことよね!と開き直ってます。
コメントはこれから返します!
常闇も年内には終わらなそう。
まぁ、のんびりやっていきますわ(´・_・`)



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10 Comments

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2016/01/03 (Sun) 00:47 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

葉○さま


こんにちは~
あけましておめでとうございます♪
クリスマスのお話見て頂きどうもです。
ユノはサプライズ好きそうですよね。する側の方が好きそう。
チャンミンはされた方が喜びそうな気がします。
シートベルト閉めて貰えたら、嬉しいけど二人限定かな!
普通にやられたら恥ずかしいかも…(笑)
ユノにサンタの格好でもてなされたら嬉しくてたまらないですよね♡
チャンミンの立場だったらもう押し倒したくなっちゃうわ~
ファンとしては二人に仲良くして貰えた方が一番都合がいいですけどね~( ´_ゝ`)
今年も創作頑張りますので、どうぞよろしくお願いします♪

2016/01/02 (Sat) 16:38 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

Re: 明けましておめでとうございます♪

○谷さま


こんにちは、あけましておめでとうございます♪
年賀状、無事到着したのですね~!良かった!
喜んで貰えて私も嬉しいです(*´ω`*)
今年は東方神起が完全に眠る年になりますが、来年になれば二人に会える。
気が早いけど、そう思うと何とか乗り越えられそうです。
また一年宜しくお願いします♡

2016/01/02 (Sat) 15:45 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

Re: No title

かお○んさま


クリスマスのお話、見て頂きありがとうございます♪
チャンミンのデレが伝わったのか、店長も段々と大胆になってきました♡
もう、この二人はとりあえずイチャイチャさせたいです~
仕事のことも、お気遣い頂きありがとうございます。
本当に、トン活に助けられながらお仕事してるなと感じます。
創作は息抜きだから止められません。
これからも頑張ります♪

2016/01/02 (Sat) 15:38 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

Re: タイトルなし

Pe○nu○さま


こんにちは、あけましておめでとうございます!
返信遅れて申し訳ございません…!
年末は飲み会がかさなりますよね~
私もクリスマス関係ありませんでしたよ(笑)
一人アパートで悪の教典を見てました、はは。
わー わかります。
色々なイベントよりトン活の方が楽しいんですよね~
クリスマスにラブラブな二人を書くのは、トン活の一部なので楽しかったです♡
いいなぁ、26周年会、楽しめましたか(*^^*)?
私の知り合い、ファンの子いますけどなかなかタイプか合わなくて、あまり話したくないんですよ(*_*)

仕事は息抜きしながら、何とか頑張ってます。
本当に、趣味に助けられてます(*´ω`*)
今年もどうぞよろしくお願いします♪

2016/01/02 (Sat) 14:14 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

Re: プレゼントだね❤︎

ちゃー○んさま


こんにちは!
今さらですが、メリークリスマスでした!(笑)
店長シリーズ、ミンホなのに思いの外人気が出てとても嬉しいです♪
可愛い天ボケユノ、それを小馬鹿にしつつ愛しすぎるチャンミン、妄想するだけでたぎります!
これからも変態カードと共にホミンホ話にお付き合い下さい(笑)
私もお話みたいに素敵な恋したいですがなかなか難しいので、妄想に全て委ねてます( ´_ゝ`)
でもそれで幸せ。自分の恋愛より二人の恋愛を考える方が楽しくなっちゃって…
こんな私ですが、これからもどうぞよろしくです♡

2016/01/02 (Sat) 12:03 | EDIT | REPLY |   

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2016/01/01 (Fri) 09:06 | EDIT | REPLY |   

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2015/12/25 (Fri) 21:12 | EDIT | REPLY |   

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2015/12/23 (Wed) 23:15 | EDIT | REPLY |   

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2015/12/23 (Wed) 22:01 | EDIT | REPLY |   

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