常闇の魚は愛を知るか? 2

  06, 2015 18:44


=注意書き=
今回の連載は
〇重度のミンホです。
〇チャンミンの性格が崩壊気味です。
〇ユノがかわいそうな目に遭います。
〇ヤクザ×ヤクザのため、言葉遣いが荒かったり容赦無い展開がございます。
〇サイコパス等、特殊な内容を取り扱います。
〇演出上、登場人物の不快を煽る言い回しがございます。
 以上を見ても大丈夫!という方はお進みください。
 苦情は一切受け付けません。
 全て自己責任でよろしくお願い致します。










常闇




























「君・・・・・・敵なのに何で此処に居るの?おかしいなぁ」

そう呟いた後、シム・チャンミンはすっと手を持ち上げた。
動きを瞬時に見極め悟った。首を狙って来る。
俺は伸びてきた手を、腕で素早く制御した。
ぶつかり合った局所にビリビリと刺激が走る。
強力な力によって、細胞がいくつも潰される感覚だ。
暫くこの状態を継続したら、きっと俺は力負けするだろう。
緊張を保ちながらじっと睨みつけていると、シム・チャンミンは空いたもう片方の手を俺の額に向けてきた。
ピストルを形作り、人差し指を額に押し付けながらぼそりと言った。

「銃、置いて来ちゃったんだよね」

口角をうっすらと釣り上げた後。

「バアーン!!!」

突然そう叫ぶと、肩を震わせて笑い始めた。

「本物だったら確実にアウト。殺せなくて残念・・・・・・。フフ、ハハハハハッ・・・・・・」

何だ、コイツは・・・・・・
狂った輩は数え切れない程見て来たが、それを逸する程の不気味さを感じる。
まるでブレーキが存在しないような、制御不能な何かが宿っている気がする。
ふと、横から声がした。

「その位にしましょうか。坊ちゃん」

如月組の舎弟頭、シウォンがすぐ傍に立っていた。
シム・チャンミンは俺からすっと手を引くと、元のまるで無気力の状態に戻った。
シウォンはため息をついて、遺憾そうに言った。

「こちらからお呼び立てしたのに済みません。坊ちゃんは、幹部以外にはいつもこうなんです」

仲間同士だとしても、限られた奴にしか懐かないっていうのか。
とんだ問題児だ。

「構わねーよ。いいから・・・・・・その業務報告とやら、続けてくれ」

しかしシム・チャンミンは、踵を返し出口へ向かった。

「帰るよ。聞く気分じゃ無くなった」

それを引き止めようとする者は、誰一人居ない。
そして全員、然も当然の如く頭を下げて送り出した。

「「坊ちゃん、お疲れさまでした」」








部屋にシウォンと二人残った俺は、机に寄りかかりながらため息をついた。

「どうかしてんぜ。アイツも、お前らもよ」
「最早、坊ちゃんを教育出来る人間は如月には居ない。お手上げ状態なんですよ」
「あんなんで仕事が務まる訳がねぇ」
「しかし会長は、今回の不動産プロジェクトに坊ちゃんを参加させるおつもりだ」
「へえ。そりゃあ自殺行為だな」

すると、シウォンは俺をじっと見つめて言った。

「貴方に賭けたでんすよ、会長は」
「・・・・・・どういう事だ?」

シウォンは、部屋に設置されたスピーカーを操作しながら続けた。

「これを聞いて下さい」

数秒置いた後、スピーカーから会話が聞こえてきた。



―――『今回の企画・・・・・・応援の他に、もうひとつ頼みたい事があってな』

聴けば直ぐに分かる。
声の主はシム・チャンミンの実の父親、如月組会長に違いない。

『うちの坊主を、今回の企画に参加させるつもりでいるのだが・・・・・・』
『あの幽霊息子か』

聞こえて来たもう一人の声に、俺は意表を突かれた。
親父・・・・・・?

『尤も、このままでは廃人になり兼ねん。奴も二十七だ。仕事への復帰を検討するのは、今回が最後と考えている。如月組、父親の私でさえも、奴を教育するのは不可能・・・・・・。そこでお前んとこの若頭、ユンホの力を借りたい』
『ほう』
『ユンホは人望も厚く、どんな問題児を放り込んでも上等に手懐けるらしいじゃないか』
『うむ。あいつの対人能力には私も一目置いている』
『どうだ。土地を賭けて、ユンホに坊主の教育を任せるというのは』
『土地か。いくら寄越すつもりだ』
『烏を丸ごと。・・・・・・どうだ?』

烏は、如月が所有する八十八の土地のうちのひとつだ。
一流のビル三棟は、余裕で建てられる程の広さがある。
利益元としては十二分に活用できる。

『その話、乗った』

親父の声が聞こえた直後、シウォンが音声を止めた。

「お分かり頂けましたね。今回貴方を招いた主たる目的は、坊ちゃんを教育して頂くこと・・・・・・不動産経営については、今はお連れになった舎弟の方々に任せて下さい」
「随分と見込まれたもんだな。しかし教育っつっても・・・・・・あんな病人相手に一体何しろってんだ」
「お二人から伝言を頂きました。まずは、お坊ちゃまと時間を共有しろと」
「は・・・・・・?」
「今日から一週間、坊ちゃんの部屋で生活して頂きます。貴方なりの方法で、坊ちゃんと打ち解けて下さい」

アイツと一週間生活しろだ?
土地と引き換えに売られた気分だ。
頭の中に親父の顔を思い浮かべ、俺は拳を握りしめた。

「ちょっくら電話してくる」

俺は廊下へ出ると、携帯を取り出して親父に電話をかけた。
数秒のコール音の後、声が聞こえてきた。

『どうしたユノ』
「この糞親父っ。騙しやがったな!」

食って掛かる俺と対照的に、親父は何時も通り穏やかだった。

『嘘をついた覚えは無い。坊ちゃんはちゃんと生きてるって、その目ぇ身体で確認して来い。お寂しい様だから仲良くしてやれ』
「ふざけんなっ。俺は仕事に来たんだ、遊びに来たんじゃねえ」

すると電話の向こうから、くすりと笑う声が聞こえてきた。

『お前腰抜かしとるのか。ん?キチガイの坊ちゃんによ』
「・・・・・・んな訳ねえだろ」
『なぁら問題無い。それにな・・・・・・お前は負傷しても、その血を肉に変える男だ。そうだろユノ』

親父の口車に乗せられ、これまで何度酷い目に遭った事か。
しかし俺が此処まで成長出来たのは、その試練があったからだと自覚している。
ピンチは前進するための絶好のチャンスだと、俺が一番よく知っている。

「受けてやるよ。この勝負」
『うむ。強くなって帰って来い』

通話を切ると、俺は部屋へと戻った。









シウォンに案内されながら、シム・チャンミンの部屋を目指す。
数メール先は見えないような暗い廊下が続いた後、突き当りにやっと扉が見えて来た。

「こちらが、坊ちゃんのお部屋です」

シウォンが扉を開けた。
枠の向こうに見えるのは、窓ひとつない薄暗い空間。
ぽつぽつと取り付けられた青白いライトが、部屋の中をぼんやりと照らし出している。
まるで深海のようだと思った。
一歩足を踏み入れた俺に、シウォンが言った。

「それでは、坊っちゃんを宜しく頼みます」

シウォンは、部屋の外へ出ると扉を閉めた。
扉が閉まるその音が、とても重苦しく感じられた。
この部屋は外と明らかに空気が違う。
背筋がぞくりとする殺気が、常に身体に纏わり付いてくる。
ドアを見つめながら、俺は小さく深呼吸をした。
そして、後ろを振り返った時・・・・・・

「・・・・・・!!」

すぐそこに、シム・チャンミンが立っていた。
気配なんて全く感じ取れなかった。
一体何時から居た?
驚きで息が止まったその一瞬を、シム・チャンミンは見逃さなかった。
鳩尾に強烈な刺激を受け、殴られたのだと分かった。
視界が段々と暗くなり、完全に闇となる直前―――・・・
最後に見たのは、微笑で歪む白い顔だった。









◇◇◇



あれ、また思ったより長くなった。進まないわ~。
次回からユノが酷い目に遭います~
演出上、登場人物の不快と思われる言い回しがございますがお許しください。

あ、夜を歩く~のイベントレポ見ました。
チャンミン時トメ歌ったんですね(*´ω`*)
兵役前の日本での最後のイベント、終わっちゃったよ・・・・・・
心のコンディションは、実際にその日を迎えないと分からないです。
でももう、この際早く行って帰ってきてーと思ってしまいます。

それからもうひとつ。
年賀状企画について補足ですが、今回は実際の葉書をご自宅へ送る形になります。
情報が十分に行き届いていないケースがございましたので・・・・・・
説明不足で申し訳ありませんでした。
もし葉書がご自宅に届くのが不都合な方、既に応募したけど葉書だと思って無かったよ!という方いらっしゃいましたら、画像データだけアドレスへ送信することも可能なので、声をかけて頂くと助かります。
お手数お掛けしますがよろしくお願いいたしま~す。



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Comment 6

NB(のぶ)  

Re: No title

ちゃー〇んさま


こんばんは!いらっしゃいませ~♡
本当に寒いですねこっち。
私はカゼひかずに元気です。ちゃー〇んさまもお体に気をつけてください。
もう今回の連載は、私の皆さんに受け入れられないだろう趣向を全部突っ込んだような内容で(笑)
拍手数も100行くのが凄いなーと観察しておりました。
これからもっとひどい展開になるんですけどね(-_-)
あ~きっつきつのユノスーツですね、ちゃー〇んさまのお好きな♡
私も大好き。スリーピースだからベストジャケットのダブルぱつぱつですね。
そのぱっつぱつの部分、ナイフで少しづつじわじわ切り裂いて無理やり(黙)
あー私の変態度上がるの確実にユノ受なんです、済みません!
いつも本当に沢山コメ頂いて嬉しいです~(/_;)♡
空いた貴重なお時間を割いて書いて下さって・・・・・・
もう嬉しすぎます!
時間など調整しながら、無理せずお付き合い頂ければと思います。
いつでもウェルカムですからね~♡
またお待ちしてます。

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NB(のぶ)  

Re: タイトルなし

Pe〇u〇さま


こんばんは!
こちらこそ、年賀企画に応募頂きありがとうございます♡
頑張って書かせ頂きます!

ドラマイベ、これが最後と思うと気の抜けようが半端ないですよね(/_;)
そのお話、レポで見ました。
チャンミンが自分が変態みたいだって言ってたって(笑)
えー?違うのとにやにやしちゃいましたが、チャンミンはきっと変態ではなくベーシックなエロ男子かなと思います。
それを正直に口に出しちゃうだけなんでしょうね。
でも、変態な役似合うと思うから是非やって欲しいです。
相手は男でも女でもOK(笑)もう凶悪殺人犯とかでも全然OK。
あ、これは私の好みに走り過ぎですね!
これからも頑張りますので、またいらしてください<(_ _)>
蓮チャンで話しかけて頂けてうれしかったです~♡

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NB(のぶ)  

Re: 気になります

な〇さま


こんばんは~(*´▽`*)
またまたコメ頂きどうもです。
なるほど!私勘違いしてました。
後ろの条件二つは合ってましたが、チャミのあだ名→動物のほうを連想してしたんです。
教えて頂きありがとうございます。
うふふ、お話も一部読ませて頂きましたよ。
後ほどまたお伺いして、じっくり読ませて頂きます。
今回の連載はもう、万人受け狙いではなく自分の趣向にがっつり走ってます。
それでごく一部の方だけでも楽しんで頂けたら嬉しいなって。
宜しければまたいらしてください(^ω^)
お待ちしてま~す!

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