常闇の魚は愛を知るか? 1



=注意書き=
今回の連載は
〇重度のミンホです。
〇チャンミンの性格が崩壊気味です。
〇ユノがかわいそうな目に遭います。
〇ヤクザ×ヤクザのため、言葉遣いが荒かったり容赦無い展開がございます。
〇サイコパス等、特殊な内容を取り扱います。
以上を見ても大丈夫!という方はお進みください。
苦情は一切受け付けません。
全て自己責任でよろしくお願い致します。










常闇
































その昔。
ある夫婦の間にひとつの命が誕生した。
生まれたのは男の赤子だった。
成人した男は一組織の権力者となり、揺ぎ無い地位を獲得した後、ついに全国進出を果たすまでに登り詰めた。
立場を守り金を得るためなら、時には非道な手段も厭わない。
そんな男を恐れる人々も多かったと聞く。
男は、複数の階級から成る大きな組織を率いていた。
その名は“如月組”。
男が誕生したのが、二月であったことが由縁だそうだ。
組織の発展の途中、ある時起きた抗争をきっかけに如月組の一部が分裂した。
その一部は紅蓮組と名前を変え、如月組と同じく発展の道を辿った。
以降、如月組と紅蓮組は対立しながら、現在まで存在し続けてきた。



俺は現在、紅蓮組の若頭として組織に在籍している。
実の父親が組の会長として、組織を取り纏めているのだ。
俺は幼い頃から、組の存在を当たり前の様に感じながら育ってきた。
周囲から腫物扱いされ、世間からも切り離され、コミュニケーションが欠落していた幼少期から成人するまで、寂しさや虚無感が完全に無くなることは無かった。
それでも俺が人の心の温度を知ることが出来たのは、俺を大事に育ててくれた仲間の存在が大きい。
そのせいか、俺は嫌う奴はとことん嫌うが、心から信用した奴には特に情が芽生えてしまう。
嘘と憶測が飛び交うこの世界で、俺の性格は欠点と言えるだろう。
しかし二十九年間で染み付いたこの性格が、そう簡単に治る訳が無い。
全く、情というのは厄介なもんだ。









ある日親父の部屋に呼び出された俺は、とんでもない決断を言い渡された。
如月組は新しく不動産会社を立ち上げる計画を立てているのだが、それに紅蓮組から数名人員を送るというのだ。
如月組から要請があり、親父はそれに応えるつもりらしい。

「冗談だろ?考え直してくれ。これを切り口に上手く紅蓮を吸収しようとか、何か企んでるに決まってる」

親父は何時も通り笑ったまま、悠長に言った。

「そうぴりぴりするな。あちらさんが手を組みたいと言うんだから、優しく応えてやろうじゃないか。それに上手くつるめば、金儲けのシナリオに持ち込めるかも知れん。何か企んでるようなら、さっさと手を引きゃあ良い。上等上等」

親父は声を上げて愉快そうに笑った。
何を言っても、一度やると決めた事は実行する人だ。
それに実の親子であっても、身分が下の俺がこれ以上口答えすることは出来ない。
ため息を漏らしていると、親父が言った。

「そこで、ユノ。お前を人員の一人として送ろうと思っている」
「可愛い息子が、万が一手にかけられてもいいんかよ」
「そんなことは絶対にさせんから安心しろ。これは、お前の成長のチャンスでもある。どうだ、如月の中を一度その目で見てみるというのは。跡継ぎとしては無駄な経験では無いと思うが?」

俺は確信した。
親父の真の目的は恐らく、俺にスパイの経験をさせることに違いない。

「はいはい。仰る通りに致します」
「よし、決定だな」

親父は口を釣り上げて笑うと、PCを操作し始めた。
プロジェクターから光が走り、部屋の白壁に映像が浮かび上がる。
見覚えのある一人の男が写し出された。

「お前、こいつを知っているな」
「シム・チャンミンだろ」

こいつは、如月組の組長の息子であり若衆。
組の中では俺と同じポジションで、歳は2つ下の二十七歳だ。

「実はな・・・・・・俺は、シム・チャンミンが死んだ可能性があると思ってる」
「ふーん。何で」

神妙な面持ちで親父は続けた。

「成人後、奴は暫く業界に顔を出していただろう」
「ああ」
「若頭の仕事は今はほぼ舎弟頭が行い、シム・チャンミンは会議や親交会時、映像で挨拶するのみだとか。どう考えても不自然だ。そこで考えたんだよ。映像は使い回し。奴は最早、この世に存在しないんじゃないか・・・・・・ってな?」

シム・チャンミンの生死については、紅蓮組の今後にも大きく関わるので知っておく必要がある。
閉鎖された環境のことを、情報だけかき集めて把握するにも限界があるだろう。
実際にこの目で確かめた方が手っ取り早い。

「それも確かめて来いってんだろ。了解した」
「うむ。頼んだぞ、ユノ」









数日後。
俺は選ばれた舎弟達を引き連れ、如月組の本部へ向かった。
本部までは如月組が準備した車に乗せられた。
警戒心から俺も舎弟達も言葉を交わさず、車内には終始沈黙が流れていた。
本部へ到着し、車から降りると・・・・・・

「ユンホさまはこちらです」

出迎えた男が、何故か俺だけを引き止めた。
舎弟達は本部のビルの中へ誘導されてゆく。
気がかりそうに俺の方を振り返る舎弟達に、目配せしながら伝えた。
大丈夫だ、心配するなと。
男に案内されたのは、本部の隣に建つ数階建てのビルだった
エレベーターに乗せられ、地下3階へ向かう。
まだ昼だが光が遮断されているため薄暗く、空気もひんやりと冷たい。

「説明しろ。これから何させられんだ俺は」

問い質すと、男は微笑を浮かべたまま答えた。

「これから、毎日の日課・・・・・・坊ちゃんへの業務報告がございます。ユンホ様にも是非ご参加頂きたく、お連れ致しました」
「坊ちゃん・・・・・・と言ったな。それは一体誰を指す」
「ご存じかと思いますが、シム・チャンミン様ですよ」

シム・チャンミンは生きていたのか・・・・・・

「あいつは、何故表に顔を出さない?」
「・・・・・・・・・・・・」
「これから一緒に仕事すんだぜ。俺も知っとく必要あるだろ」

暫し沈黙を保ってから、男は口を開いた。

「サイコパス・・・・・・」
「何?」
「坊ちゃんは、精神病質の可能性を指摘されているのです。喧嘩の腕も頭も良いのですが、精神的に随分と欠落している。お仕事を熟すのが厳しいため、今は休んで頂いております。よって私達は毎日、こうして坊ちゃんへの業務報告を行っているんですよ」

似たような噂は、以前に何度か聞いたことがある。
表に出ない原因は、精神的異常のためだったのか。
こんな世界で平然と生きてる俺達も、似たようなもんだと思うが。
音が鳴ると同時にドアがスライドし、地下3階へ到着した。

「こちらへどうぞ」

男が、正面にある会議室へ手を向けて言った。
扉を抜けると、部屋の中、十数人の組員が立ったまま待機していた。
ほぼ幹部の奴らだ。顔は把握しているので見れば分かる。
俺は後方の列の端へ並び、シム・チャンミンが出て来るのを待った。
程無くして、前方の扉がゆっくりと開いた。
暗闇からふらりと姿を現したその男は、シム・チャンミンに違い無かった。
白く細い顔、身体。視点の定まらない瞳。
見るからに普通じゃない。

「「坊ちゃん、おはようございます」」

全員、ぴったりと声を揃えながら挨拶をして頭を下げた。
シム・チャンミンはそれに何か返す様子も無く、何処かも分からない一点をじっと見つめている。
そして首を傾げながら、低い声でぼそりと呟いた。

「あれ・・・・・・?ネズミが紛れてる」

シム・チャンミンは、ゆっくりとこちらへ向かって歩き始めた。
一切音を立てず、全く無駄のない動きで。
こいつ、相当喧嘩を仕込まれてる。
いや、喧嘩って域じゃない。これは・・・・・・
俺は、今までに経験したことの無い緊張感に襲われていた。
やがてすぐ目の前まで来たシム・チャンミンは、ゆっくりと顔を上げて俺を見た。
そして、にっこりと笑って言った。

「みーつけた」

笑みの中に感情は見えない。
まるで、壊れた人形のように不気味で冷たく・・・・・・
ぞくりとする程、綺麗だった。









◇◇◇



新連載です。
まーた暗いなぁ。最近は暗いのばっかり好きで困っちゃうわ。
次回からユノが大変な目に遭います。
先に謝りますが本当に本当にすみません!
変人というか、どこかネジが飛んだような役ってユノよりチャンミンがハマる気がするの。私だけかな。
暗いしまたキャラ設定も酷いですが、こんなんでも見れるよ~!という方、お付き合い頂けたら嬉しいです(#^.^#)
でもなんか、NBワールド過ぎてトンの二人の要素何処やっていう・・・・・・
いやもとからですけど、今更ですけど(笑)更に酷くなってますよね~

明日はついにチャミイベですね!
私は行けませんので・・・・・・(T_T)
皆様の感想を楽しみにお待ちしてます。
行ってらっしゃーい!

あ、年賀状も引き続き募集していま~す(*´ω`*)♪









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12 Comments

NB(のぶ)  

Re: はじめまして

な〇さま


こんばんは~、はじめまして!
コメント頂きありがとうございます。
小説書かれていらっしゃるのですね。
お名前からそちらへ飛んでみたのですが、PASSが間違っていると出て入れませんでした。残念。
もう一度トライしてみます!
お話の筋がちゃんとしてないと、いつも書き始められないし進まないんです。
素人の妄想話だから適当でも許されると思うんですけどね~。面倒な奴です(-_-)
チャミが変人似合うって、共感して頂けてうれしいです。
結構、僕呼びでピュアで可愛い設定のチャンミン書かれる方多いじゃないですか。
私は一人アウェイ感に浸ることが最近多かったので。
今回のお話、悲惨な展開ではありますが頑張って書かせて頂きます。
お付き合い頂けたら嬉しいです(*´▽`*)
また話しかけてくださいね~♪

2015/11/06 (Fri) 18:55 | EDIT | REPLY |   

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2015/11/06 (Fri) 08:43 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

Re: タイトルなし

チャミ1〇〇1さま


こんばんは~、いつもありがとうございます♡
お忙しいようですね(>_<)
それなのにこうしてまとめて読んで頂けて、嬉しいです。
ありがとうございます、
新連載はぶっとび過ぎてて、もう毎回謝り続けると思います……(笑)
でも更新がんばります!
年賀状は、確かに人の目に触れますから考えますよね……
BL要素は一切無しにしようと思ってます。
二人が並んでポーズしてる的な。
もしフリーアドレス等教えて頂けましたら、そちらへ画像送信するのも可能ですよ~(^^)
……と、いう提案でした!
またお待ちしてます♪

2015/11/05 (Thu) 23:28 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

Re: No title

ちゃー〇んさま


こんばんは、いつもどうもありがとうございます♡
お忙しいのですね~(>_<)
コメントはほんとに、お時間があってコメしたい時で大丈夫ですよ!
だいぶ寒いので、体調には気をつけてください。
更新頑張りますので、またいつでも遊びにいらしてくださいね!
待ってま~す(o^^o)♪

2015/11/05 (Thu) 23:17 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

Re: タイトルなし

Pe〇u〇さま


こんばんは~(^.^)♡
こちらへもあちらへも、メッセージありがとうございます!
多分、体調崩されて以来かもですね。
一番最後にコメ頂いた時体調良くなかった気がします(>_<)
私のところなんて、本当にたまに来て頂けるだけでも嬉しいんですよ。
沢山来て貰えたら勿論嬉しいのですが、皆さんの都合もありますし、その合間に来て下さる訳ですから。
今日チャミイベ行かれたんですね~!新羅も行って……凄い~~♡
チャンミンに沢山会えて夢のようですね(≧∇≦)
格好良かったですか?あ、これはもう分かりきった質問でしたね(笑)

そのご意見スゴく共感です!
ユノは、元のユノ自身の色が内面含め濃いんだと思います。
だから強い役や格好良い役は似合うけど、気弱な役とか苛められてメソメソする役とかはあまり向いてないというか、想像できなくて。
でもそれをチャミにやらせると魅力的に思えてしまうんです。
お話は、かつて無い程に酷いと思うので要注意です……!
本当に重度のミンホ好きの人じゃないと見てもらえないかもしれません(笑)
頑張って更新しますので、もしお口に合うようでしたらお付き合い願います♡
またお待ちしてます♪

2015/11/05 (Thu) 23:09 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

Re: No title

かお〇んさま


こんばんは、いらっしゃいませ~!
ユノがかわいそうな目にあう話を見たかった って、それだけ聞くとすごいパンチあるセリフですね~(笑)
私も今までチャミが可哀想な目に合うお話は書きましたが、ユノは無かったんですよ。
辛い目に合う設定って、ユノよりチャンミンの方が色気がある気がしていたんです。
でも今回妄想してみたら見事に燃え滾ってしまって、実行に移したんですね(笑)
NB的に、ユノは彼自体強いイメージと引き離せないので、もうこれでもかってくらい酷くすると萌えるみたいです。
ほんと、嫌われそうな内容書く予定なので謝るしかないです(笑)
更新頑張りますので、もし平気なら見守ってください♡
またお待ちしてます~\(^^)/

2015/11/05 (Thu) 22:50 | EDIT | REPLY |   

NB(のぶ)  

Re: 驚きですー!

葉〇さま


こんばんは、いらっしゃいませ~(^.^)♡
あらら、偶然ですね!
一度任侠もの書いて見たかったんです。シンクロですね?(嬉しい)
ニューハーフパブ?えっ行ってみたいです~!
そっかぁ……兵役中ってやっぱりある程度閉鎖された環境だから、感覚が変わるんでしょうか。
中学生くらいの男子が、ノリで擦り合いしちゃう感じなのかなぁ。
ユノはがっつり男なんで自ら誘うってのは躊躇いそう。ガチホモなら別かもしれませんけど。
チャンミンはノンケの美人なので、ノンケの男に狙われる可能性はあるかもしれない……なんてね。
韓国の大スターに間違ってもそんなことしないで欲しいですね。
同意の上なら別だけど、ニ人が同意することなんてあるかな……!?(笑)
おっと~ 考えすぎました(^_^;)
チャンミンはほんとなんでもはまりますよね~
明るくて可愛い役、暗くて美人な役、変人・変態……これは私だけ思ってるかもしれないけど(笑)
SMの人、見る目あったんですね。さすがです。
連載、今度は頑張って続けますので、お付き合いくださいね~!
またお待ちしてます♪

2015/11/05 (Thu) 22:40 | EDIT | REPLY |   

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2015/11/05 (Thu) 11:33 | EDIT | REPLY |   

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2015/11/05 (Thu) 08:42 | EDIT | REPLY |   

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2015/11/05 (Thu) 00:34 | EDIT | REPLY |   

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2015/11/05 (Thu) 00:28 | EDIT | REPLY |   

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2015/11/04 (Wed) 23:04 | EDIT | REPLY |   

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