ミッドナイト・ガイズ ~君と行くラブジャーニー~ 5

  29, 2015 17:55


















ミッドナイト・ガイズ・表紙


















マネージャーとオーナー、二人の背中を送り出してから一週間が過ぎた。
今日、マネージャーは旅行から帰ってくるらしい。
開店まで一時間を切り、準備のため、フロアにはスタッフが集まり始めた。
作業に取り掛かろうとすると、俺以外のスタッフは皆、一部に集中して何やら話し出した。

―――「それでね、名前が“ディスティニー”だって」

声が大きいので丸聞こえだ。
一人輪の外も寂しいので、側に寄って行き俺は声をかけた。

「何話してんの?」

すると中心で話していたテミンが、目をキラキラと輝かせながら言った。

「この前、ユンホさんがマネにプレゼントした薔薇、ググッてみたらディスティニーって名前だったの」

それを聞いた回りのスタッフは皆、手を叩いたり顔を覆ったりして、声を上げてはしゃいでいる。

「ふーん」

それだけ返した俺を、テミンは眉を寄せながら見つめた。

「ねえ、ディスティニーの意味知ってる?」
「知ってるっつの。馬鹿にすんな。“運命”だろ」
「知ってるなら、何でもっとテンション上がんないの。運命だよ?さらっと花束でプロポーズしちゃった的な感じだよ?もう最高じゃん!」

二人が格好良いのも、お似合いなのも良くわかる。
でも他人の恋愛を話題に、ここまで盛り上がることは理解出来ない。

「お前ら女子かよ」

呆れながらそう言う俺に、テミンは頬を膨らませながら反論した。

「いいじゃん別に。こんなハイレベルのイケメン同士の恋愛、そう無いよ?目の保養!僕たちゲイの夢!」

テミンに賛同して、他のスタッフが再びはしゃぎ出した。
俺もゲイになれば、こいつらの心境を理解出来るんだろうか?
テミンが携帯片手に、再び口を開いた。

「でね、特別にこれゲットしちゃった。見て」

テミンが差し出した携帯の画面に、ある写真が映し出された。
そこには、エッフェル塔をバックに寄り添うマネージャーとオーナー。
頬にキスをされたマネージャーは、驚いた顔をして身を竦めている。
皆写真を見ながら、興奮した様子で口々に言った。

「ヤバイ!超良い~!」
「テミン、これ頂戴!」

だから、女子かよ!!
俺は、再び心の中で突っ込みを入れた。
勝ち目が無いのは分かっていたので、口には出さなかった。
写真を見つめながら、俺はふと考えた。
二人共しっかりと映り込んでいる。
つまり、他の誰かが写真を撮影したということだ。
現地の人を捕まえて頼んだのかもしれない。
外国とはいえ、人前でこんな悪びれもなくキス出来るなんて・・・・・・
でも、あの人ならやりそうだ。
オーナーを思い浮かべて一人苦笑していると、どこからか聞き覚えのある声がした。

「こら。フロアで雑談しない」

声がした方を振り返ると、そこにマネージャーが立っていた。

「ただいま」

マネージャーはにっこりと笑って言った。
心なしか、旅行前よりもさらに色気が増したように見える。

「おかえりなさい、マネージャー!」

各々がマネージャーの元へ詰め寄り、それに埋もれたテミンの手から携帯がするりと抜け落ちた。
床に落ちた携帯が誰かのつま先に当たり、偶然マネージャーの足元へと滑っていった。
マネージャーは携帯に視線を落とした途端、ぴくりと眉を動かした。
笑顔が消え、顔色がみるみるうちに曇ってゆく。

「・・・・・・これ、どういう事?」

ぼそりと呟いたマネージャーの声に、和やかな空気が一気に凍り付いた。

「この携帯、テミンのだろ。何で僕とユンホさんの写真持ってるの」

マネージャーに睨まれたテミンは、縮っこまりながら小さな声で答えた。

「ええっと・・・・・・ユンホさんに、送ってくれるように頼みました」

マネージャーが、その返答に眉を潜めた。

「ユンホさんが?」

どうやらオーナーは、マネージャーに送る同意を得ていなかったようだ。

「全くあの人は・・・・・・」

マネージャーはそう呟くと、テミンに強い口調で言い放った。

「これ、消すから。いいね?」
「えー・・・・・・でも勿体無・・・・・・」
「いいね?」
「・・・・・・はい」

顔が綺麗だから、睨みを利かせると迫力がある。
テミンは反抗出来ずに、渋々頷いた。






仕事終わり。
業務で確認したいことがあり、俺はテミンと一緒にマネージャーの部屋へ向かった。
今日はだいぶご立腹だったので、話しかけるのには少し勇気がいる。
顔色を窺おうと、俺達はドアを僅かに開いて、隙間から中を覗き込んだ。
マネージャーは、デスクに腰かけ両手で顔を覆っている。
少しすると、何やら独り言が聞こえてきた。

「いつの間に送ってたんだ、あの人・・・・・・。僕に何の相談もしないで」

何時もの坦々とした話口調が嘘のように、聞こえてきた声は弱弱しく震えていた。

「今度からちゃんと言っておかなきゃ・・・・・・。あーもう、恥ずかしい」

凄い。耳まで真っ赤だ・・・・・・
こんなマネージャー、初めて見た。

「めっちゃ可愛い・・・・・・」

俺は思わず呟いた。
隣りで俺を見ていたテミンは、にやにやと笑って言った。

「ちょっとちょっと、マネはユンホさんのだよ」
「わ、分かってるっつーのっ。誰が取るかよ!」

結局マネージャーに気を利かせて、業務の確認は緊急性が無いため後回しにする事にした。
テミンと並んでフロアへ戻りながら、俺は考えた。
オーナーはきっと、可愛いマネージャーの姿を見放題に違いない。
そして取り乱したマネージャーに、あんなことやこんなことを・・・・・・マジで羨ましすぎる。
まぁ、マネージャーを攻略できる男なんて、オーナーくらいなのかも知れないが。

「いいなぁ。俺もホモになって、美人ゲットしようかなぁ」

そう漏らした俺の尻に、テミンの蹴りが炸裂した。

「ホモ舐めんなバーカ」
「ですよねー」



マネージャー、オーナーと末永く、幸せにね。









END



◇◇◇



これにて、ミッドナイト・ガイズ終了致します。
最後は一話の語り手君再度登場です。
今回は、本編で全く書けなかったラブラブをしつこい程書けたので、NB大満足です!
チャンミン、ユンホさんと少しずつ打ち解けてきました。
今後はデレデレユノ×ツンデレチャミが定着しそうな予感です。
今迄辛かった分、二人共幸せに、ずっといちゃこらして下さいね~!
ユンホさんがちょっと尻に敷かれる感じもいいなーと、妄想していて思いました。
ネタが浮かんだら、またいつか番外編書くかも知れません。
その時はどうぞお付き合い下さい(#^.^#)
本編から見守って頂いた読者の皆様、本当にどうもありがとうございました<(_ _)>♡



☆コメ返☆

>葉〇さま
こんばんは~(^_^)!
執筆への影響とかお気になさらないでくださいね~ NB見ての通り読者さまとのお話大好きですので♪
恋愛以外を題材にしたものって何ですかね・・・?不倫とか、性的ネタとか、死ネタとかでしょうか?私も結構書いてるけど大丈夫かな(-_-;)
今更ですが、もしショックを与えてしまっていたら、申し訳ありません!
小説家シリーズお好きですか?嬉しいです♪
僕呼びで浴衣着てたり口調がちょっと古風だったり、ユノにしては珍しい役柄なんで書いていても楽しいです。
もしネタが浮かんだら、きっとまた単発でお話書くかもしれません。その時はお付き合い願います♡
突然ですが葉〇さまはユノペンさん、チャミペンさんどちらですか(^^)?
ふと、こうしてお話してる方チャミペンさんが7~8割くらいだなぁと思って聞いてみました!
あ・・・またまた長くなってしまい申し訳ありません(;^ω^)
またお待ちしていま~す♪




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Comment 6

NB(のぶ)  

Re: No title

さえ○んさま


こんばんは~!いつもありがとうございます♡
お話聞いて声出して笑いました(笑)
変態仮面って(笑)でも彼確か大学生?ですよね。そんで中学生のうさぎちゃんに手出してるので、ある意味変態かも?
きっとお子さん、ただの言い間違いだと思ってますね!ニヤリ
爆笑で収まって良かったです♡
BL用語も調べてたって、さえ○んさま、そっち方面にどんどん突き進んでますね!
何調べてたのか気になるなぁ~
周りにご家族がいると、今見られた?やばい見られる!そんな時ほんとにひやひやしますよね~
私も実家暮らしの時、絵覗き込まれそうになってちょい待ち!ってしょっちゅうなってました(笑)
BL=ベーコンレタスだよ♪という誤魔化し方はどうでしょう(^_^)

おっと~また長くなってしまいました。
いつもあっちにもこっちにも、連絡頂いて嬉しいです♡
これからも更新頑張ります♪

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NB(のぶ)  

Re: No title

ちゃー○んさま


こんばんは(*^_^*)
いらっしゃいませ♪
今夜も寒いですね~
家ではもうこたつを出しました。

ラブジャーニーは、私が今迄書いた話の中でらぶらぶ度マックスだったと思います(^_^)
オープンでイケイケなユノも恥ずかしがる可愛いチャミも、書いてて楽しかったな♪
ユンホさんは関係を隠すタイプじゃないので、もうドヤドヤでテミンに送信したと思います(笑)

私は大雑把な性格で、全くきちんとしてませんよ!
あ、でも好きなことには結構拘るかも。極端なんですよね(-.-;)

ディスティニーはガーデニングが好きな母が教えてくれて、偶然家にもあったんです。
ネタに使える!と思って、そのまま引用しました。
薔薇って主張が強いイメージですけど、柔らかい雰囲気の綺麗な薔薇ですよね♪
検索までして頂けて、嬉しいなぁ~(>_<)

いつもお話出来て嬉しいし楽しいです♪
またお待ちしてますね♡

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Re: No title

かお○んさま


こんにちは♡
いつもありがとうございますm(__)m
かつて、ここまでのイチャコラを書いたことはありませんでした!
あー楽しかった~

ミンホ大好きなんですね♡嬉しい~
腹筋を見せるチャミがビッチになりうるというのは、私の個人的意見ですので(笑)
スルーして下さい。
一部の情報では、チャミはあまりゲイには人気が無いと聞きました。
結論から言うと、その人から男もイケる空気が感じられるかどうかで、ゲイからの人気は決まるのではないでしょうか。
彼ら曰く、ユノからは男もイケる空気を感じ取れる。
チャミはまるっきりノンケで、脈無しに見えるそうですよ。
確かにチャミは可愛い顔してますが、完全に女の子大好き男ですもんね。
この意見には納得しました。
私はユノはバイなんじゃないかと密かに思ってますが、真相は全く分かりません。

エースチャンミン、見ましたよー!
格好良すぎて奇声を上げました。顔面崩壊です。
腐抜きの完全な女目線では、チャンミンにときめく事が多いので発狂しましたね。
何であんなビジュが素晴らしいんでしょう。たまらんです!
ネットの動画処理が悪く、ミッションはなかなか見れない状態なんです~゜゜(´O`)°゜
早く直りますように!
その時までの楽しみにとっておきます。
いつもバナーにもコメントありがとうございます♡
そうです、これはタイムワークスの二人でした♪分かって頂けて嬉しい!
新しい連載も続けていきますから、是非またおこしくださいね!
これからもお待ちしてます。

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