ミッドナイト・ガイズ ~君と行くラブジャーニー~ 2

  25, 2015 18:02


















ミッドナイト・ガイズ・表紙


















甘く切なく、時に死ぬほど辛い。そんな恋をした。
命がけの恋なんて、他人事だと思っていた僕が。

何時もの見慣れた風景も、貴方が隣にいるだけで輝いて見える。
憂鬱だった一日の始まりも、二人で迎えると幸せな気持ちになれる。

貴方は教えてくれた。
心から愛した人に愛される。そんな奇跡が起きた時、世界はこんなにも輝き、溢れんばかりの幸福に満たされるという事を。









僕は、ユンホさんに肩を抱かれたまま店を出た。
駐車場に着くと、暫く歩いた所に白いベントレーが停まっていた。
上品さが滲み出る、ユンホさんにお似合いの超高級車だ。

「乗りな」

ユンホさんが、助手席の扉を開けて微笑んだ。

「ありがとうございます」

僕が車内に入り込むと、ユンホさんも運転席に回った。
車中は、後部座席に積んだ薔薇の花束の匂いで満たされている。
広い駐車場にエンジンの音が響き渡り、僕らを乗せたベントレーは、きらびやかな夜の街へと滑り出した。
ユンホさんはハンドルを握りながら、ちらりと僕に視線を寄越して言った。

「飛行船貸し切れるっていうから、これから飛行場行って・・・・・・んで、今夜はそのまま泊まろう」
「え・・・・・・?本当に?」

―――『今回の旅行は、俺に任せて』

その言葉に甘えて、計画も段取りも全て、僕はユンホさんに任せていた。
でも飛行船を貸切るとか、そんな豪華な内容は想定して居なかった。
店のマネージャーを務めるようになって、僕は随分と大きな金を動かす立場になったし収入も増えた。
ユンホさんと関わることで、セレブ階級の感覚も多少は身に付いたと思う。
それでも、元々平凡な暮らしをしていた僕には、庶民の感覚を捨て去ることが出来ない。
飛行船、貸し切り。そんなワードを聞いて、内心びびってしまった。

「知り合いが飛行船飛ばしててさ。チャンミナのこと話したら貸してやるって」
「いいんでしょうか、そんな贅沢」
「勿論。親しい奴だから、そこんとこは融通が利くんだ」

恐らく飛行船の運営か何かをしているのだろう。
私情で飛行船を手配出来るなんて、その友人も社長クラスの人なのかもしれない。
車窓の外に海が見え始め、程無くして飛行場へ到着した。
広々としたコンクリートの平面を歩いていると、正面に大きな飛行船が見えてきた。

「凄い、大きい」

飛行船を目の前にするとその圧倒的なスケールに驚き、僕は思わず呟いた。
側面、後方には羽や窓があり、船体の下方に搭乗口が設けられている。

「飛行船、初めて?」
「はい」
「じゃあ楽しみだな。行こう」

再び僕の手を握ってにっこりと笑うと、ユンホさんは歩き出した。
飛行船に搭乗すると、階段を上ったところにホールがあり、そこからは外の景色を見渡せた。
やがて、船全体がふわりと浮かび上がるのを感じた。
ゆっくりと離陸し、窓から見える外の景色が少しずつ高くなってゆく。

「部屋の方が窓もデカいし、きっと景色も綺麗だ。おいで。こっちだ」
「はい」

ユンホさんに案内された一室は、側面に大きな窓があり、外の景色が一望出来る作りになっていた。
無駄な家具や仕切りは無く、ソファ一組とテーブル、真ん中にワイドサイズのベッドと照明があるだけ。
シンプルではあるが上品さが感じられ、広々とした開放的な空間だ。
窓の外に視線を移すと、船はだいぶ上に来たようで、大都市の高々としたビルは全て僕たちよりも低い位置に見えた。
いくつもの無数の光が、目下を埋め尽くしている。
まるで、現実世界とは切り離され、異次元に来たかのような感覚を覚えた。

「すごく綺麗・・・・・・」

夜景をじっと見つめていると、ユンホさんが僕を見ているのに気が付いた。
僕ははっとして、ユンホさんに視線を移した。

「済みません。つい、見とれてしまって・・・・・・」
「いいや」

ユンホさんは、僕から視線を離す気配が無い。

「あの・・・・・・僕の顔に、何か?」

戸惑いながらそう聞くと、ユンホさんは何も言わずに顔を近付けて来た。
状況を把握するより前に、僕は唇を塞がれてしまった。

「君が一番綺麗だ、チャンミナ・・・・・・」

そう囁かれた途端、顔が一気に火照るのを感じた。
この人はどうしてこんなにも、キザな演出や言葉が似合ってしまうのだろう。

「そ、そんなことありません」

照れながら俯いた僕の頬を撫で、ユンホさんは言った。

「シャンパンを開けて、一緒に夜景を見ようか」
「はい・・・・・・」






備え付けのシャワールームで身体を流し終えると、僕は用意されたバスローブへと着替えた。
袖を通すと、肌の上を滑る柔らかな素材が心地良く感じた。
バスローブなんて普段そう着ない。
シルク素材の布一枚と下着だけ。
そんな自分の姿を鏡の中に見て、この姿でこれからユンホさんに会うと思うと、少し恥ずかしくなった。

部屋に戻ると、同じくバスローブ姿をしたユンホさんが、窓際に立って景色を眺めていた。
光沢感がある素材が、ユンホさんの肉体の凹凸を際立たせている。
それにドキッとしてしまい、いやらしい事を考えるなと自分を叱咤した。

「お待たせしました」

声をかけると、ユンホさんが振り返った。
僕を手招きしながら、ユンホさんは言った。

「もう随分高いとこまで来てる」

ユンホさんの隣に移動して窓の外を見ると、街の光は先程よりも随分と小さくなり、大陸の形がくっきりと分かる程の高さまで来ていた。

「凄い。こんな景色・・・・・・初めて見た」
「気に入った?」
「はい。とても」
「良かった。じゃあ、最高の景色を前に乾杯しようか」

シャンパンと夕食を手配すると、窓際にソファを移動してグラスを合わせた。
シャンパンを数口流し込んだだけで、僕は意識がふわふわと緩み始めた。

「今日、酔うの早いんじゃないか?酒強いのに珍しいな」

ユンホさんが、意外そうな顔で僕を見ている。
何故だろう。いつもはこんなに直ぐ酔うことは無いのに。
多分、酒の力じゃない。
幻想的な夜景や、独特な浮遊感、そして何より・・・・・・

「貴方の、せいです」
「俺の・・・・・・?」

ああ。
こんなことを口走るなんて、やっぱり僕は酔っているに違いない。

「ええ。貴方が、素敵過ぎるから・・・・・・」

ユンホさんの切れ長の瞳が、少し大きくなった。
ため息をついたユンホさんは、濡れた前髪を手でくしゃりと握った。

「参ったな・・・・・・」

ソファの背もたれに腕を付いて、ユンホさんが僕の身体を囲い込む。
少し暗く落とした照明の中、僕は至近距離でユンホさんと見つめ合った。
精巧なその顔を間近に見て、鼓動が更に早くなるのを感じた。

「そうやって男どもを落としてたんだな、この女王様は・・・・・・」

親指の腹で、薄い唇の表面を何度も擦られる。
くすぐったさに震えた。

「もう、意地悪言わないで」
「君を他の男に抱かせたと思うと・・・・・・俺は、本当に馬鹿なことをした」
「いいんです。もう、そのことは・・・・・・」

辛い経験も沢山したけど、その経緯が無ければ僕は、この幸せを手に入れる事が出来なかったかもしれない。
それに・・・・・・
僕は舌をそろそろと出して、ユンホさんの指を舐めた。

「僕は、今はもう・・・・・・貴方のものでしょう?」

そう言って微笑むと、ユンホさんは瞳の色を変えて、熱いため息を漏らした。
ソファの上に、やや強引に身体を縫い付けられる。
熱の籠った瞳で僕を貫きながら、ユンホさんは言った。

「なら、確かめさせてくれ。君は俺のものだって・・・・・・」
「仰せのままに・・・・・・」

ユンホさんの耳元でそう囁いた直後、唇に激しいキスが降ってきた。



キラキラと輝く夜に包まれながら、ユンホさんと抱き合う。
まるで、夢の中にいるみたい。
幸せ過ぎて、死にそうだ・・・・・・









◇◇◇



あれれ?
一話分でえっちまで辿りつけませんでした(笑)
よって変態会員証の提示は次回お願い致します。
あと二話くらい続きそうです~
バスローブとか、夜景とかくさい台詞とか、自分で書いていて笑っちゃいました。
これって、ユノのビジュでやらせなかったら成り立たないと思うわ・・・・・・
そんでやっぱり、俺呼びや男感ベースの受けチャミも良いんだけど、品があってエロ可愛い受けチャミも大好物!と改めて思いました。
あー、らぶらぶちゅっちゅ書くの楽しい。

そしてカラダノキオクにも沢山の拍手、コメントありがとうございます♡
やっぱりこの人達、圧倒的に人気ですね・・・!
嬉しいことです。オリジナル設定でこんなにも気に入って頂けるなんて~
これからも連載していきたいです(^ω^)






☆拍手ボタンからコメント下さった方へ返信☆
 お心当たりのある方はご覧ください。

>よ〇よ〇さま
こんにちは、いつも本当にありがとうございます♡
隣りの男は、チャンミンの気持ちを中心にそれぞれの想いに焦点を当てて、心理描写を大切に書いてみました。感動して貰えてよかった(/_;)
カラダノキオクは打って変わって(笑)ほんわか笑いどころありにしてみました。
爆笑して貰えて、楽しんで頂けたのかな♡良かった!
これからも頑張りますので、また話しかけてくださいませ!



>ハ〇〇メさま
こんにちは、初めまして~(^_^)♪
隣りの男のラストを受け入れて頂いて、ほっとしました。
私も、きっとこれが現実なのかなと思います。
切ないけど、結ばれなかったけど、これも愛のかたちですよね。
ミッド~の連載も見て頂いていたんですね、とっても嬉しいです!
こちらは番外編をこれから書いていきます。
らぶらぶするだけで展開的には平坦なので、本編に比べたらスパイスが足りないかもしれませんが・・・・・・
宜しかったら、ぜひお付き合いくださいね♡
またお待ちしています(^ω^)



>葉〇さま
こんにちは、初めまして~(^_^)
あわわ、保存して頂くほど気に入って頂けるなんて・・・・・・!
なんて幸せな私の小説たち。
カラダノキオクシリーズは、自分でも不思議なくらい本当に一番人気です。
テーマが重かったので、私も想い入れのある作品ではあるんですけど。
このユノは一番渋いですね、チャンミンも健気ですし♡
私も、このシリーズはこれからも書いて行きたいと思ってます。
宜しければ、またお付き合いくださいね(^_^)



気に入って頂けたら、ポチッとお願いします(*^^*)
   ↓

     

人気ブログランキングへ


にほんブログ村


スポンサーサイト

Comment 4

NB(のぶ)  

Re: キラキラしてふわふわしゅるぅ(//∇//)

ちゃー〇んさま


やーん、ちゃー〇んさまいらっしゃいませ(*´ω`*)
ミッド~見て頂いて嬉しいな♪
飛行船で泊まりって、私も中々聞かないのですが書いちゃいました。
最大飛行時間は24時間らしいので、可能ではあると思うんです。
ただ、通常の遊覧でも一時間14万とかちょ~高いみたいです・・・
ユンホさんお金持ってるし、今回はお友達の伝手ということもあり、ま、金銭面はいっか~と思って、思い切って泊まりにしちゃいました(笑)
描写台詞が、ほんっと吹き出しそうなくらいくさくなってしまって・・・(笑)
でもチャー〇んさまの仰る通り、これもミッド~の二人だから似合うし、思い切って書けたかなと!
もうちょっとだけ続きますので、最後まで見て頂けたら嬉しいなぁ。
引き続き更新頑張りますので、またいらしてください(^_^)♡

Edit | Reply | 
NB(のぶ)  

Re: No title

かお〇んさま


こんばんは~!いつもどうもです♡

ミッド~の本編は、確かにキスやエッチをしてるのに、心が通じ合う描写が最後にしか無くて、らぶらぶって雰囲気では無いですよね。
番外編、うえ~ってなるくらいの甘さでいちゃつかせてますが、大丈夫ですかね?(笑)
あと数話なので、どうかお付き合いくださいますように・・・♡

最新話まで全て読んで頂いたということですか?
それも、コメントするサイトのひとつに選んで頂けるなんて幸せすぎます!
こんな変態、根暗、時々ギャグみたいなカオスなサイトなのに~文章も本当低レベルなのに~
嬉しいなあ・・・・・・!

イラストなんて、見て頂けたらそれだけでもう幸せです。
さら~っと忘れてしまっても全く構いませんよ~!

チャンミンが居るからユノが居る、その逆も然り。
ご本人らがお互いをあんなに大切にしてますから、入りはどちらかが好きでも自然ともう一人も好きになると思うんですよ。
中にはそうならない方も居るようですが、私は相容れません・・・・・・

長々コメ、ご負担にさえならなければ私は大歓迎です!
むしろ、私がいつも長々と書いてしまいましてすみません。
またお待ちしてます♡
あ、そうそう。変態会員は自称です(笑)
私こそ変態!という意気込み、エロの免疫が会員の証明ですので、入会希望とかは特に無くっても大丈夫ですよ~!
ややこしいこと書いちゃってすみませんでした(;^ω^)

Edit | Reply | 
-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Edit | Reply | 
-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Edit | Reply | 

What's new?