カラダノキオク ~ BOYS BE… ~ 6





















カラダノキオク・表紙
















二年間通った調理学校も、あと少しで卒業だ。
先日試験を受けた企業から、採用通知が来た。

「うそ、受かった・・・・・・」

でかいグループが経営するホテルの仕事だから、駄目もとで受けたのに・・・・・・
喜びよりも驚きの方が大きかった。

「もっと喜びなさいよ」

リアクションが薄い俺を見て、母さんは笑って言った。






数日後、事前準備のため、俺は就職先に呼び出された。
顔を合わせた奴等は皆整った顔をしていて、俺と同じくらい長身だった。
制服は調理場で働くというのに、汚すのが勿体無いくらい贅沢で凝った作りをしていた。
俺はここで、本当に料理の仕事をさせて貰えるのだろうか。
少し不安を覚えた。
その日の夜、俺はユノとドフンと三人で夕飯を食べた。
料理を口に運びながら、俺はユノに就職先のことを話した。

「どうしよ。ホストみたいな仕事させられたら・・・・・・」
「んな訳あるかよ。そこの企業からすれば、顔も商売道具ってことだろ」
「そうなのかな・・・・・・」
「中身もちゃんと劣らないってこと、これから見せりゃいいじゃん。俺は結構好きだけど、お前の料理」

たまに、嬉しくなるようなことをさらっと言う。
好きとか愛してるとか、そんなことは滅多に口にしないくせに。

「僕もミンのお料理すきー」

料理を口いっぱいに詰め込みながら、ドフンが言った。

「なー?」
「うん!」

二人は顔を見合わせて笑っている。
思わず、笑みが零れた。






卒業後働き初めてから、心配など全く無用だったことを知った。
料理の指導は厳しく、腕を上げるために課せられるノルマも多い。
それでも料理が好きだから、あまり苦には感じなかった。
俺は週一でユノの家に通い続けていたていたが、ある時ユノが言った。

「お前もう、うちに住めば?」
「いいの・・・・・・?」
「だって面倒だろ。毎回来るの」

本当は、ユノの言葉に甘えて住み込みたかった。
でも俺には母さんが居る。
それに男同士でマンションに住むと、色々とリスクが付き纏うと思った。
ユノの誘いは渋々断り、変わりにマンションの隣のアパートを借りようと考えた。
母さんにそれを相談すると、何も口出しせずに受け入れてくれた。

「たまには帰って来んのよ」
「あのさ・・・・・・」

俺は内心びびりながらも、母さんにある提案をした。

「母さんも・・・・・・一緒に住まない?」
「え・・・・・・。お母さんも?」
「知って欲しいんだ。母さんにも、ユノのこと・・・・・・」
「チャンミン・・・・・・」
「俺、本気だから」

想いが届くようにじっと見つめると、母さんは言った。

「いいの?お母さんお邪魔しちゃっても」
「なにそれ。別に平気だし・・・・・・」
「じゃあ、そうしようかしら。一人じゃ寂しいしね」

優しく微笑んだ母さんに、俺は心の中で礼を言った。
こうして俺は、母さんと二人で引っ越すことを決めた。









引っ越しの当日は、ユノが荷物の整理を手伝ってくれた。
マンションを訪れるとユノのお母さんが来ていて、俺を笑顔で迎え入れてくれた。

「いらっしゃい。チャンミンさん」
「ど、どうも」

彼女は俺達の関係を知っている。
ユノからそう聞いた。
俺もユノみたいに、自分の意志をしっかり伝えたいと思ってる。
いますぐ実行に移す勇気は無いけど・・・・・・

「そうだ。せっかくだから、記念撮影しましょうか」

ユノのお母さんは、カメラを片手に明るく言った。

「え・・・・・・。いいって。んなの」
「どうして?折角だから撮りましょうよ」
「何でおふくろがそんな張り切んだよ」
「ぶつぶつ言わない。ほら」

アブノーマルな関係だから、遠慮してしまう気持ちは分かる。
しかし俺もユノも抵抗できず、半ば押し切られるようにカメラの前に並んだ。
笑顔で駆けてきたドフンを、ユノが抱き上げた。

「しゃーねーな。撮るかぁ」
「はい。笑ってー!」

次の瞬間、カシャリとシャッターが切られた。









写真には、満面の笑みを向けるドフン、少し頑張って笑う俺とユノが映っている。
これもまた、様々な家族の形のひとつだ。
俺の両親もユノも一度は家庭を築いたが、パートナーとの別れを経験した。
幸せというものは、いつまでも続くとは限らない。
現実に左右され、薄れたり壊れてしまうこともある。

それでも・・・・・・
俺とユノならば、これからも強い絆で繋がっていられると信じてる。

俺は二人に口づけると、写真を机の中にそっと仕舞った。









END



◇◇◇



これにて、カラダノキオク ~ BOYS BE・・・~は終了致します。
この後、本編の最後に続く。という設定になっています。
チャンミン親子がアパートへ引っ越し、チャンミンは仕事もしてる。
パンチ効いてた本編と違い、途中というか、最後まで割と穏やかだった今回の番外編。
暇だと感じさせてしまったな。
そんな反省もありつつ、描きたかった細やかな部分を書けたので満足しています。
目を通してくださった皆様、拍手とコメントを下さった皆様、本当にありがとうございました!
今回のシリーズで常時拍手200超え、最終回では500超えという凄い記録を残せたこと、とても幸せに思います。
幸せな環境に慣れると、誰でも贅沢になってしまうものですが・・・・・・
初心を忘れず、東方神起先輩方のように!これからも頑張って参りたいと思います。



そして、この写真。











ぐあ~っ
なんで二人してそんな可愛いんや~。
何時だって最新が可愛い、そう仰ってる方がいましたが正にその通りだと思います。

しかし・・・・・・
NB的にユンホさんの方がちょっと可愛さが上回りますねぇ~。ニヤニヤ



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6 Comments

NB  

Re: タイトルなし

ジェ○ソンさま


初めまして!
メッセージの内容から、今回のお話で初めていらっしゃった方でしょうか?
他のお話も読んで頂いたようで、とっても嬉しいです。
ありがとうございますm(__)m

スウィートルームで下半身が輝く出来事って(爆笑)
それは……もうひとつしかないですね?ニヤニヤ

宜しかったら、これからも是非おこし下さい♡

2015/05/24 (Sun) 23:21 | EDIT | REPLY |   

NB  

Re: タイトルなし

さえ○んさま


こんばんは♡
いつもありがとうございます。

ダークな始まりでしたが、ゴールまでずっと見守って頂いて、ありがとうございました。
今迄と違うテイストだから、反応を伺いつつビクビク書いていたので心強かったです。
ユノのビジュに肖り、悪んホも駄目んホも制覇しました(笑)
ユノじゃ無かったらきっとブーイングですね……(笑)
見て頂いてる私の方が、お礼を言いたいですよ~!
本当にありがとうございますm(__)m

写真、可愛いですよね~
最新は年取ってる筈なのに、本当になんで?(笑)
チャンミン、可愛いですよねぇ。ニヤニヤ
指と、ゆるゆるのズボン♡
もーゆるゆるってだけで堪らない。
なんだろ……可愛い系のユノって少ないから、余計そう思ってしまうのかしら。
チャンミンもユノに負けないくらい、超超超可愛いです~♡

2015/05/24 (Sun) 23:17 | EDIT | REPLY |   

NB  

Re: タイトルなし

ちゃー○んさま


こんばんは!
いつもありがとうございます。
お話しを書く時は、変な転回じゃないかな、言い回しおかしくないかな、とか悩みます。
頭があまり良くないので、毎回試行錯誤です(^_^;)
でも、素敵な感想を頂けるので、全然苦じゃないんですよ。
そんな腰を低くなさらずに(>_<)
一歩踏み出せた二人を見送って頂き、ありがとうございます♡
が出来た気分です(すみません偉そうですね)
優しさとか家族の絆とかそんな話題が絡んでいたので、薄い水色という柔らかい色がピッタリだと思いました。
素敵な連想をありがとうございます。

私も、妄想中でユノやチャンミンに色んなコスプレさせるの大好きです。
ユノは白衣とか警官とかなのに対して、チャンミンはピザ屋とか宅配とか平凡なのが似合うというか、萌えてしまいます。
何故でしょう?(笑)

浅いコメントとか全く思わないですよ!
いつも丁寧な感想とお優しい言葉をかけて頂いて、感謝しています。
コメントを頂けるだけで、エネルギーを貰えますし。

これからも沢山話しかけて下さいね!

2015/05/24 (Sun) 23:05 | EDIT | REPLY |   

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2015/05/21 (Thu) 01:03 | EDIT | REPLY |   

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2015/05/20 (Wed) 21:41 | EDIT | REPLY |   

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2015/05/20 (Wed) 16:24 | EDIT | REPLY |   

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