Humanoid ~君のための一歩~ 11



ユノが男の腕を掴んで、僕と男の間に入り込んだ。
無言で睨むユノを見て、男は笑い出した。

「ひゃはははっ。本物見ちゃった。ひゃはは……」

ユノは訝しげに顔をしかめていたが、男が握っている携帯の画面を見た途端大きく目を見開いた。
画面には、キスをする僕とユノが映っている。
ユノは、男の手から携帯を取り上げた。

「よく撮れてんだろぉ。ん?ほら……返せよ」

ヘラヘラと笑い続ける男を見て、ユノは舌打ちすると低い声で呟いた。

「クソ野郎……」

画面を操作して画像を削除すると、手から携帯を離して地面へ落下させた。
男が拾おうと腰を屈めると、携帯を踏み地面へぎりぎりと擦り付けた。
退いた足の下、露になった携帯の画面は光が消え派手に割れていた。

「ああっ」

精巧な顔を無表情に保ったまま、ユノは取り乱す男をじっと見下している。
冷酷さを醸し出すその姿は、普段とはまるで別人のようだ。
僕は守られている立場だというのに、そんなユノを見て背筋が凍りつくのを感じた。

「ふざけんなっ!」

男はユノに殴りかかろうとした。
今まで殴り合いなどしたことがない僕はその場で固まり、息を飲んで傍観するしかなかった。
ユノは男の拳を瞬時にかわすと、腕を捕らえて素早く上へと捻り上げた。
もう片方の手で胸ぐらをつかむと、身体をそのまま後方へ引きずり、突き当たった壁へ強く押し付けた。

「離せ馬鹿やろぉっ……!」

暴れる男を壁へ押し付けたまま、ユノは言った。

「何企んでたか知らねーが……チャンミンを傷付けたら、俺が許さない」

男の腕を掴むユノの手の甲に、くっきりと血管が浮き上がる。

「もう二度と、チャンミンに近付かないと誓え」

痛みに耐えきれないのか、男が叫んだ。

「折れる……折れるっ……!」
「誓えっ!!」
「わ……わかった、わかった!」

ひぃひぃと息を乱した男に鋭い眼差しを向けながら、ユノは言い放った。

「もしまた同じ真似をしたら……今度は本当に腕を折る。いいな……?」

こくこくと大きく頷く男を見て、ユノは手を離し身体を解放した。
男はずるずると地面へ崩れ落ちて、立ち上がる気力も無くしたようだった。
抵抗する様子が見られないのを確認すると、ユノはゆっくりと僕の方へ近付いてきた。
ただ見ていただけだというのに、僕は立って居られず地面へしゃがみこんでしまっていた。

「……チャンミン、大丈夫か?」

ユノが、手を差し伸べてくれる。
暗闇の中でも、僕を見つめるユノの顔がいつも通り穏やかであると分かった。
握った手もじんわりと暖かい。
ユノの優しさに触れたことで、心を縛っていた緊張感が解けてゆく。
安心したその反動で、思わず泣きそうになった。

「あ、ありがと……」

ユノの手を借りて何とか立ち上がったものの、情けないことに足に力が入らず、大きくふらついてしまった。
よろけた僕を、ユノがしっかりと支えてくれる。

「……出口、会場通り抜けたとこだけか?」
「えっと……そこしか、知らない……」
「悪い。ちょっと我慢してくれな」

僕は、ユノに身体を支えられたまま会場へと戻った。
社員が大勢居る中、ユノと並んで出口を目指し歩いて行く。
見知らぬ顔のユノと僕がこんな風に密着して歩いていたら、きっと周囲の目を引くに違いない。
案の定周りからはたちまち視線が集まり、僕は前を見ることが出来ずに下を向いた。

……――『“シム・チャンミンを、スタイル抜群の超イケメンがお迎えにくる“って、噂になってる……』

あの時ボアの言っていたことが本当なら、今日僕らを目撃したことで噂は更に広まってしまうかもしれない。
そう思うと不安な気持ちはある。
だけど……
視界に、僕の隣を確かな足取りで歩くユノの足が映った。
僕が一番大切にすべきことは、一体何だ?
世間体なんかじゃない。
どんな風に物事をとらえて生きていくか。それも大事。
だけど、もっと大事なのは……

ユノとこうして、二人で歩いて行くことなんだ。

ねぇユノ。
僕はこれからもずっと、君と共に生きて行きたいよ。
出来るなら、呼吸をする限り……
人生を終えるその時まで、ずっと。

肩を支えるユノの温かい手に、僕はそっと掌を重ねた。









◇◇◇



喧嘩のシーンを格好よく描写。
難し過ぎます。
取り敢えず、男をうざったくしてユノの格好いい感じを盛れたらと…… ^_^;
本当は周り落として持ち上げるより、本人を持ち上げてあげたいんですけどね!

呼吸をする限り。ちゃっかり引用。

今日は愛のまち、札幌ですね♡
参戦予定の皆様、なまらめんこくして行ってらっしゃいねーー!!



あ、漫画に沢山の拍手ありがとんです~♡





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4 Comments

NB  

ゆかたろうさま

★ゆかたろうさま

こんばんは!いつもありがとうございます♡

ユノって元祖男というか……
男の中の男ってイメージなので、起こったら恐そうですがきっとかっこいいですよね(/ω\)
今回の話でそれを表しきれた自信はあまりないですが(-_-;)

札幌、悪天候で大変だったようですね。
誰も悪くない、こればかりは……
でも批判とか不満とか悪いニュースは見なくて、感動するようなレポばかり。
ユノがビギのみなさんを自慢と言っていたの、その通りだなと思いました。
ツイッターで、2人が心配していたという内容のものもたくさん見ましたよ。
東方神起とファンのつながり、素敵です。

あ、東京ドームもうすぐですね!
25日、連絡とるためにほかのメールでやり取りした方が良いですよね?
もし差支えなければTOPに記載してあるメールへやりとり可能なメールから連絡をいただければと思います。
まだ期間がありますので、お時間のある時にゆっくりで良いので、よろしくお願いいたします<(_ _)>
後ほど私から返信いたしますね。

またお待ちしています!

2015/02/16 (Mon) 01:23 | EDIT | REPLY |   

NB  

ちゃー○んさま

★ちゃー◯んさま

こんにちは!いつも本当にありがとうございます。
間に合ったのでUPしました。
バレンタインの贈り物……なんて立派なものではないですが、少しでも喜んで頂けたら私も嬉しいです♡

ユノって戦う姿が様になってて凄く格好いいですよね!
Before~のユノの格闘シーン大好きなんです。
チャンミンの戦う姿も、長い手足を使ってクールに決めてるあたりが色っぽくて……
ユノとは違う感じで好きです♡

頭で想像してたのはもう本当に、きゃー!って言いたくなるような格好良さなんですが、文にすると半減しますね(泣)
あとはちゃー◯んさまの想像力におまかせです((T_T))

実際、自分の立場を気にするより気持ちが上回るって凄いですよね。
書きながら相当好きじゃないとありえないと思いました。

仲直りのあれ、ですね?ニヤリ
おまかせくださーい!
会員証提示してお待ち下さい(笑)

前回頂いたコメントとまとめて返信ということで……
こまめに返せずすみません。

またお待ちしていますm(._.)m♡

2015/02/15 (Sun) 12:32 | EDIT | REPLY |   

ゆかたろう  

ユノって 本気で怒ると こんな感じなんだろうね…
自分の大切なものを守るためには どんな事でもする!みたいな…
いいオトコだねぇ!


札幌…
行けなかった人も辛いけど ユノチャミも辛いだろうな…
ふたりの事だから きっと ココロ 痛めてるんだろうな…

2015/02/14 (Sat) 21:47 | EDIT | REPLY |   

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2015/02/14 (Sat) 10:18 | EDIT | REPLY |   

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