僕のピアニッシモ 1



















僕のピアニッシモ・表紙
















中学に入学したばかりの頃、俺は初めて恋をした。



その人は俺より10歳も歳上で、就任してまだ間もない教師だった。
先生は放課後、音楽室でよくピアノを弾いていた。
鍵盤の上を流れるように、時に跳ねるように踊る指。
メロディーに合わせて先生が奏でる、柔らかく優しい歌声。
それらにうっとりしながら側に居るのが好きだった。
先生は、綺麗な顔をした男だった。
自分が性癖を持っているのかどうかは、今でもよく解らない。
振り返ると俺は、男とか女とかでなくただ純粋に、先生という一人の人を見つめていたように思う。
しかし先生は、ある日急に俺の前から姿を消した。
所在を確かめたくても、当時まだ子供だった俺には何の手段も無く、どうする事も出来なかった。
無力な自分に悔しさを感じつつ、淡い恋心が段々と枯れ行くのを、ただ感じて過ごしていた。












それから10年以上の歳月が過ぎた。
俺は今年24になる。
友人が怪我をしたというので、入院している病院へ見舞に行く約束をした、その前夜。
とてもとても懐かしい、あの頃の夢を見た。







日が暮れた音楽室の隅で、俺は膝を抱えて踞っていた。
クラスメイトからからかわれ、嫌な思いをしたのだ。
負けず嫌いな俺は本人の前では涙をこらえ、一人になれる場所を探して泣いていた。
するとドアが開き、一人の男性が入ってきた。

「あれ……誰か居る」

俺の側まで来てしゃがみ込んだその人は、柔らかな笑みを浮かべながら言った。

「どうしたの?嫌な事でもあった?」

分けられた前髪の束が、さらりと流れて綺麗な瞳にかかった。
初対面だったが、男性は全て委ねたくなるような、おおらかな雰囲気を持っていた。

「俺、顔のサイズがおかしいんだって」
「そんなこと言われたのか」

その人は、俺の顔を見つめて言った。

「落ち込むことない。顔が小さいのはスタイルがいいって事だ。綺麗な目と……尖った鼻と……将来、きっと凄く格好良くなるぞ」

俺の頭を撫でながら、ふわりと微笑んだその人は凄く綺麗で、つい見とれてしまった。
その時俺は、初めて恋という感情を知ったんだ。










◇◇◇


いきなりですが、新連載スタート!
というのも……humanoidが一向に進まないためです。
一応書いてはいますが、なんというか……率直に言うと面白くなりそうな手応えを感じません。
大体いつも、何となく結末まで考えた上で萌えながらうきうきと書いているのですが、その萌えが無いんです~(;_;)
なので、なかなか執筆が進まない状況です。
最後まで書いてみて、出しても良さそうならばUPしようと思います。
続編のためにhumanoidを駄作にしたくないので、もし失敗したら君のための一歩はサイトから消す(無かった事にする)かもしれません。
応援して下さっている方々、本当に本当にすいません……m(._.)m



故の新連載。
警察官ユノ×不良チャンミン も書こうと思いましたが、今はこちらのお話を書きたい意欲が強いので。

リクエスト企画の第二弾です。
★チャンミンとユノが10歳以上離れているお話。
・(元)生徒ユノ×音楽教師チャンミン
・11歳差(過去:中一12歳―新人教師23歳→現在:24歳×35歳)
・非変態
・切ない系

以上の条件でも受け入れられる方、宜しければお付き合い下さい♪





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