ROCK YOU 21

  20, 2014 07:07
















ROCKYOU修正
















鏡と睨み合って髪をセットしていると、ノックも無しに部屋のドアが開かれた。

「まだやってたの?そんな見てたって何も変わらないわよ」
「ミナ……ノックくらいしろよ」
「もう早く行こ。何もしなくても十分男前だから大丈夫」
「なぁ、今の話聞いてた?」
「早く。ほら急いで!」
「はぁ……。まったく……」

大はしゃぎのミナには、俺が漏らした不満など聞こえちゃいない。
今日、ユノさんが出張先のニューヨークから帰国する。






ユノさんが就職した年、俺とユノさんとミナは三人でルームシェアを始めた。
しかしユノさんは貿易会社に就職したため、入職した翌年からニューヨーク支店での研修を言い渡された。
持ち前の行動力を見込まれたのだ。
三年間の長い出張期間がやっと終わり、今日からまた一緒に暮らすことができる。
俺は証券会社に就職し、今年で二年目になる。
大学時代は必死にバイトをして旅費を貯め、半年に一度くらいの頻度でユノさんに会いに行っていた。
就職してからは、稼ぎもそれなりにあるため会いに行く頻度は増えた。
ちなみに、ユノさんが出張で空けた部屋を今までは親友のキュヒョンが使っていた。
キュヒョンとミナは交際していて、ユノさんもそれを知っている。
俺は二人に明かされるまで全く気が付かなかったが、いつも如何にしてユノさんに多く会いに行けるか、そればかりで頭が一杯だったせいかもしれない。
大切な人達が幸せそうにしてるのは、見ていて嬉しいものだ。








助手席にミナを乗せて、空港を目指す。
BGMはボーイズⅡメン。
昔から曲が好きでよく聞いていたが、今は更に思い入れが強くなった。
SNSのサイトで初めてミナとやりとりした時、話題になったのがボーイズⅡメンだった。
そして、それからユノさんと出逢った。
今では家族みたいな存在の二人に出逢うきっかけをくれた、そんな彼らに感謝しなければならない。

「ねぇ……お兄ちゃん、空港に着いたらどっちに駆け寄ってくると思う?多分あたしよ」
「そうかもな」
「張り合わないの?」
「いいんだよ。俺には俺のポジションがあるんだから」
「なにその余裕な感じ。つまんなーい」
「はは」

ミナは口を尖らせていたが、暫くするとまた話しかけてきた。

「ねぇ」
「今度は何だ」
「お兄ちゃんとどこまでいってるの?」

思いがけないその質問に動揺した。
目の前の信号は赤なのに、思わずブレーキを踏み忘れそうになる。
音を立てて急停止すると、ミナはくすくすと笑った。

「チャンミン、焦り過ぎ」
「唐突すぎだろお前……。知ってどうすんだよ、そんな事」
「気になるじゃない。教えてよ」
「後悔するぞ」
「しないわ、絶対。それに、大体予想できるもの」

ミナは引き下がりそうになかったので、仕方無く教えた。

「……ユノさんは処女じゃない」
「へ……?」

ミナはぽかんと口を開けた後、暫く時間を置いてやっと理解したらしく、頭を抱えた。

「嘘……。お兄ちゃんって、そうだったの?」
「まぁ……」
「チャンミンが襲われてると思ってたのに!」
「おいっ」
「だってお兄ちゃんの方が格好いいじゃない。普通逆でしょ」
「失礼な事言うな!」
「失礼っていうか、誰もが二人を見て認める事実だと思うけど」
「…………」

随分言うようになったな……
初めて出逢った日、頬を赤くしてはにかんでいたあの子が、まさかこんな風になるとは思いもしなかった。
ミナは日に日に逞しくなっている気がする。
段々とユノさんに似てきた。

「お前……強くなったよな」
「まぁね」

そんなやりとりをしているうちに、空港に到着した。
広く開けたホールの窓から、着陸したばかりの飛行機が何機か見える。
暫く待っていると、ゲートの向こうにこちらへ歩いてくるスタイル抜群の長身を見つけた。
ストレートの金髪にサングラス。
上質そうなストライプスーツを綺麗に着こなし、大きな革バッグを肩に担いでいる。
間違いない。
あれは……

「お兄ちゃん!」

ミナの呼び掛けにサングラスを外すと、その人は満面の笑みを浮かべて応えた。

「ミナァー!」

駆けてきたユノさんの胸に、ミナはすっぽりと収まった。

「元気にしてたか?」
「うんっ」

二人が抱き合うのを後ろから見守っていると、ミナの肩越しにユノさんと目が合った。
ミナを抱き締めたまま、ユノさんはにっこりと微笑んだ。
俺の大好きないつもの笑顔で。
ユノさんは、声には出さず口だけゆっくりと動かした。

『ただいま、チャンミン』

ずっと、この日を待ってた。
また一緒に暮らせる日を。



「おかえり……ユノさん」












End



◇◇◇



これにて、ROCK YOU本編は終了致します。
皆様、最後まで見守って頂き本当にありがとうございました。
シリアスとギャグがごちゃ混ぜになったり、ギャグのセンス皆無なために酷い出来のところも沢山ありました……反省。
作者が楽しんで書けたのが唯一良かった点です。

さて……
えっちの本番もなく不燃焼なところもありますので、今後番外編と称してユノ帰国後の二人のお話をUPしようとおもいます。

需要はあまり無いでしょうが……
まぁNBの自己満ですので、興味の無い方は華麗にスルーしてくださいね(^^)





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Comment 2

NB  

to○oさま

★to○oさま

はじめまして、NBです。
いつも御越し頂いているようで、感謝致します。ありがとうございます。
ホミン派の方に、すごく面白かったと思って頂けるなんて書き手として最高だと思います。
私もホミン派でしたが、ためしにミンホオンリーを書いてみたら本当に楽しくて、ミンホに目覚めてしまった感じです。笑
番外編、三話ほどあります。
がっつりアレしてますので、ホミン派の方には申し訳ないのですが……
もし大丈夫そうであれば、最後までお付き合いください。
暖かい応援のお言葉、感謝致します。
これからも頑張って(もしかしたらミンホも?笑)お話書いていきます。

またお待ちしています。
それでは(^^)

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