ROCK YOU 15

  10, 2014 07:08
















ROCKYOU修正
















処置室のドアが閉まる直前、チャンミンはポケットからある物を出して俺の手に握らせた。

「これって……」

手を開いてみると、それはボイスレコーダーだった。

「ソンジンさんとユノさんの会話……録音してある。警察に渡して」
「お前、何時の間に……」
「最初から……助けなくてごめん。証拠、欲しくて……」

チャンミンは辛そうに一息ついた。

「チャ……」
「急ぎましょう。話はまた後」

看護師が運び台を処置室へ押し込んだ。
閉まった扉を見つめながら、俺は手の中のボイスレコーダーを握りしめた。



その後、チャンミンの両親が病院へ到着した。
俺は警官に事情を説明し、チャンミンの両親にもその内容を聞いて貰った。
ストーカーの被害について以前警察署へ行き相談したが、犯人の捜索は難しいと言われた事。
自力で犯人を探そうとして、身柄を拘束されていたところをチャンミンが助けてくれた事。
今回の事件に至るまでの一連の流れを話した。

「僕のせいで……息子さんを危険な事態に巻き込んでしまい、申し訳ありませんでした」

頭を下げた俺に、チャンミンの両親は言った。

「謝らないで……幸い軽症みたいだし。始め連絡が来たときはどうなるかと思ったけど……」
「私は正直、息子がここまで強い人間だとは思っていなかった。命をかけて人を守れる器を持っていたんだな、あの子は」
「はい。息子さんには助けられてばかりで……本当に、頼れる良い友人です」

何時の間に随分成長したものだと、笑い合う二人。
チャンミンは、この大らかで優しい両親に育てられたんだ。
暖かい家庭の一面を見た気がして、少しだけ羨ましくなった。

「規則のために出来る事、出来ない事があるのでしょう。しかし……息子のような被害者が出るのを防ぐためにも、警備の強化をお願いしたい」
「はい……対応については、今後しっかりと検討致します」

警官は苦しげな表情で頭を下げた。
警察の対応について、俺も不満はあった。
だけど、リスクを承知で犯罪の種を見逃すのはきっと苦渋の決断なのだろう。
そう思うと、これ以上何か言う気にもなれなかった。
その後直ぐ、事件の詳細を話すため警察署へ向かう事になった。
俺は、電話番号を書いたメモをチャンミンの両親に渡した。

「また戻って来たいのですが、話が長くなれば難しいかもしれません。その時は、宜しければ連絡を頂けますか。チャンミンの事が気になるので……」
「解ったわ。気を付けて行ってらっしゃい」

俺は一礼すると警官に連れられ、病院を後にした。





『……――これ外せっ!一体なんのつもりだよ!?』
『もう解っただろ?』
『え……?』
『ユノ……俺が、お前をストークしてた犯人だ――……』

ボイスレコーダーには、確かにあの時の会話が録音されていた。
その音源は証拠とみなされ、ソンジンの部屋に捜索が入ることになった。
部屋からは、俺を盗撮した写真や送り付けられた物と同じ封筒、盗聴器等が見つかったらしい。
捜査が進むと、犯行に関わっていたと思われるもう一人の人物が浮上した。
直接俺とは係わりは無いが、上層部に不満を持つ一学年下の後輩だった。
その男が、ソンジンと供に実行した犯行の全てを吐いた。

「盗聴器は、ユンホさんから預かった所持品のボールペンから見つかりました。それから、宿舎に写真が届いた時監視カメラには犯行現場が映っていなかったようですが……システムを管理していたソンジンさんが、修正していた事が解りました」
「そうですか……」

そういえば、ペンを忘れてソンジンに貸してもらい、そのまま持ち帰った事があった。
警官から告げられる犯行の内容を、俺は感情を殺しながら黙って聞いていた。

「ソンジンさんの容態が良くなったようです。彼らに何か、伝える事はありますか。希望されれば面会も可能ですが……」
「いや……遠慮しときます」



警察署を出て、俺は空を見上げた。
あれからずっと、この気持ちをどう処理しようかと考えていた。
そして俺は決めた。
まだまだ胸は痛むけど、過去の綺麗な思い出は大切にしまったまま前を向こうと。
今ある大事な物を、二度と無くさないように頑張ればそれでいい。
俺の回りにいる大切な人達。大学の仲間や、ミナ、そして……

「チャンミン……」

お前が全力で守ってくれたんだから、俺はまた元気で頑張るよ。
チャンミンに無性に会いたくなって、俺は病院に向かって走り出した。









◇◇◇



ふぅー
事件は一件落着です。
長いとこサスペンスっぽかったので、はやくBL要素を取り入れたくてムズムズしていたんです。

あ、それとtopまた変えました。
ころころすみません(^^;)
テーマは¨学生¨です。
高校くらい。
生徒会長ユンホと、ユンホを一生懸命サポートする生徒会委員の後輩くんチャンミン。
かぶりついてる肉まんはユンホ先輩におごって貰ったんだよ。
だいぶ先取りですが、秋冬仕様。





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Comment 2

NB  

さえ○んさま

★さえ○んさま

お久しぶりでございますヽ(´▽`)/
連続無いのですか(;_;)今回の三連休もでしょうか?
大丈夫かなぁ、お身体大事になさってくださいね。

kissイラスト見てもらえてうれしい♡
ホミンホ漫画ですか?うわー描きたいです!
そのうちネタが浮かんだらこっそり描くかもしれない……
UP出来る出来映えだったら載せてみますね。

top画像の件は注意が不十分でした。
ご指摘がなかったら気付かなかったと思うので、言って頂いて良かったかなと思います。
家でだけご覧になるんですね。
さすがさえ○んさま、律儀にルール守って下さりありがとうございます。
ううー、優しいお言葉ありがとうです。
掘り返しただなんて……いつも励まして頂いて元気も頂いて、もうさえ○んさま本当に大好きです!
あ……急に告白してすいません。
熱くなっちゃった!
さえ○んさまの気持ちもしっかり受けとりました♡

チャンミン、録音してるとか……なんかバーンと割って入るような派手な展開じゃなくてすいません(笑)
でも、この方がチャンミンっぽいかなと思いまして。
友達の裏切りとかチャンミンの負傷とか、重い課題を投入してしまいましたが……
そうですね、だからこそユノがチャンミンをもっと想うようになりました。
続き期待して頂いて光栄です!
実は、もう書き貯めたデータ上では最終回まであと二話なんです。
頑張りますよ~!
さえ○んさまも、お身体に気をつけてくださいませ。
コメント、またお待ちしています\(^o^)/

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