ROCK YOU 13




※流血や暴力的な描写を含みます。
ざっくり書いたのでそこまで激しくありませんが、苦手な方は回れ右。






















ROCKYOU修正
















チャンミンはパイプ椅子を放り投げ、乱れた前髪をかきあげてふぅと一息ついた。
その姿が凄く格好よくて、気が付いたら感想が口に出ていた。

「うわ……かっこいい……」
「は!?今なんて!?」

チャンミンはかなり怒っているようだ。
傷付けた上に助けて貰って、散々振り回したせいだろう。

「ご、ごめんな」
「あんた、何で俺が怒ってるか分かってます?」
「迷惑かけたから……」
「バッカだなぁ……本当」

座り込んだ俺と目線を合わせるように、チャンミンも床にしゃがみ込んだ。
頭をかいてため息をつくと、大きな瞳で俺を睨んだ。

「もっと自分を大事にしろよ。ミナちゃんが大事なのも分かるけど」

その言葉につい反論したくなった。
ミナを守れるのは俺しか居ないのに。
俺の決断が間違っていたっていうのか。
その時、はっとした。

「ミナ、ミナは!?早くしないとっ……」
「これ、以前撮ったムービーみたいですよ」

携帯の画面を覗き込むと、詳細データの録画した日付は確かに一週間以上も前だった。

「それにさっき、街でたまたまミナちゃんに会ったんです。この部屋に居る筈ない。信用できる友達に預けてきたから、安心して」
「よ、良かったぁ……」

緊張が緩んで、思わず泣きそうになった。
人前で泣くなんて男らしくないと思っていたのに、今は我慢する事が出来なかった。
慌てて下を向いた途端、ぽたぽたと涙が溢れて床にシミを作った。
見られたくない。
腕で顔を覆いたかったが、手首は中途半端に背中で縛られたままだ。
ずっと俯いている俺に気を利かせて、チャンミンは無言で縄を解いてくれた。

「あ、ありがと……」

チャンミンは、俺の顔を覗き込むと優しく微笑んだ。
目が合った瞬間、ドキッと心臓が跳ねた。
何故だろう。チャンミンから目が離せない。
その時、チャンミンの身体がゆらりと揺れた。
チャンミンがゆっくりと後ろを振り返ると、そこには床に這いつくばったソンジンが居た。
チャンミンの背中からソンジンの手が引かれた直後、目に入ってきた光景に俺は言葉を失った。
ソンジンの手には、赤く染まったナイフが握られていた。

「う、くっ……」

チャンミンは、しゃがみ込んだ姿勢から崩れるように床に踞った。
背中の刺し傷から血が流れ出て、床に広がってゆく。

「チッ……チャンミンッ!チャンミンッ!」
「ユノさ……逃、げて……」
「馬鹿な事言うなっ」

俺はシャツを脱ぐと、ぶるぶると震える手で布を破り傷口へ縛りつけた。

「い、たっ……」
「ごめんなっ……ちょっと……ちょっとだけ我慢しろっ」

泣きながらチャンミンを引き寄せて、強く抱き締めた。

「ごめん、ごめんチャンミンッ……」

俺のせいだ。
こんな目に遭わせて、ごめん、ごめん。

「ははははっ……ははははっ……いい気味だっ……ひゃはははっ」

ソンジンはナイフを見つめながら、狂った様に笑い続けている。
本来のキャパを越え、完全に冷静さを失ってしまった様だ。

「死ねばいいっ……ひゃはははっ……」

ソンジンが俺に向かってナイフを振り下ろした。
プツンと、頭の中で何かが切れる音が聞こえた。
ソンジンの動きはスローに見えた。
手首を蹴りナイフを遠くへ飛ばすと、俺は言った。

「死ぬのは、お前だ」

唖然としているソンジンの頭を掴み、頭を目一杯反ると怒りを込めて頭突きをくらわした。
ソンジンは衝撃で床に崩れ落ちたが、まだまだ気が済まない。

「立てよコラッ……まだだっ……」

なかなか立ち上がらないので、身体を引っ張ってマットへ転がし、上へ跨がった。

「よくも、よくもチャンミンをっ……このヤロォッ!」

ソンジンはもう無抵抗だというのに、それから何発殴っただろう。
もう誰に怒っているのか解らなかった。
ソンジンが憎いのか、こんな男を信じきってチャンミンを傷付けた自分自身が憎いのか。
涙を散らしながら、何度も何度も殴った。

「駄目だ……それ以上は……マジでヤバいって……!」

チャンミンが横で何か言ったが、雑音の様に耳を通り抜けただけだった。

「ユノさんっ!俺……出血多量で死ぬっ……。俺とそいつ……どっちが大事なの!」

その言葉を聞いたとたん、我に返った。
俺、何やってんだろう。
ソンジンに構ってる場合じゃない。チャンミンが危ない。

「き、救急車っ……呼ぶっ……」

ソンジンから退いた俺は、携帯を手にすると大急ぎでダイヤルを押した。









◇◇◇



ありゃりゃ……散々な展開になりましたね。
流血、暴力なのであるいみR18ですね。
お口に合わなかった方、すみません(T_T)





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