ROCK YOU 2

  30, 2014 08:01
















ROCKYOU修正
















「それで、その後どうなったんだ」
「どうするも何も……そのまま解散したよ」

俺は親友のキュヒョンに例の件を話した。
知り合ったミナちゃんと、彼女の兄チョン・ユンホの事を。
奴はどうしようもないシスコンだった。
別れ際、俺を睨みながら言っていた言葉が蘇る。

『ミナと付き合いたいなら、俺を倒してからにしろ』

もうやめてと呆れ果てたミナちゃんに、奴は腕を引かれて帰っていった。
始めこそ怖かったものの、終盤はあまりの溺愛っぷりに怖いのか馬鹿なのかよく解らなくなった。
ミナちゃんは可愛いが、正直チョン・ユンホを敵にしてまで付き合う程惚れちゃいない。
まだ一回しか会ってないのだ。
面倒な事になる前に手を引こうと思う。

「チョン・ユンホ……恐るべし」
「え?」

名前を呟くと、キュヒョンがそれに反応した。

「チョン・ユンホって……東帝国大のあのチョン・ユンホ?」
「何の話?」
「お前、知らないの?」

東帝国大学といえば、同じ都内にあるかなりハイレベルの大学だ。
在籍しているだけで、将来は絶対的に有望だとか。

「チョン・ユンホは確か成績トップで、4年生の委員長やってるはずだ。かなりスパルタで、鬼とか番長とか言われてるらしい。ここらじゃ結構有名だぜ」

そんな事は知らない。
噂なんて元々興味がない方だ。
自分と関係する最低限の事を把握してりゃ、それでいいだろと思う。

「なら、尚更近付かない方がいいな」

俺は溜め息をつくと、残っていたコーヒーを一気に飲み干した。



夕方になり、駅のホームで電車を待っている時だった。
隣に、俺と同じくらい長身の男が並んだ。
視線を向けずとも、俺は視界の端で金髪頭をしっかりと捉えた。
嫌な予感がする……
予感は的中した。
ぎこちない動きで横を向くと、そこにはチョン・ユンホが立っていた。
バレないように、こっそりと後ずさろうとしたその時。

「知らねぇフリする気かー?」
「げっ……!」

思わず声が漏れた。
気づかれていた、ちくしょう。

「んな嫌がるこたねぇだろ。ちょっと付き合えよ」

がしりと腕を捕まれ、俺は行き先も解らぬまま強制的に連行された。



連れて来られたのは、車通りの多い十字路だった。
道路のある一点を見つめ、チョン・ユンホは話し始めた。

「ここは、俺の両親が交通事故で命を落とした場所だ」
「え……」

何故、今そんな話を俺にするんだ。

「小さい頃だった。親が他界して、俺とミナふたりだけが残された。その当時からミナを守るって決めて、今まで大事に育ててきた」

俺の方へ振り返り、チョン・ユンホは強い口調で言い放った。

「ミナはそう簡単には譲れない。たった一人の、大事な家族だからな」

俺は、面倒な事は嫌いなはずだ。
何故、潔く頷いて退くことができないのだろう。
気付いたら口が動いていた。

「それがあんたの本当の愛情か?だとしたら完璧に間違ってる」
「あ……?」
「ミナちゃんを見てみろ。あんたに邪魔されて、いつも泣いて怒ってないか。本当に愛してるなら、笑顔を見たいと思うもんだろ」

物凄い目付きで睨まれたが、構わず続けた。

「今あんたがやってるのは、ただ自分の気持ちを押し付けてるだけの自己中心的な行為だ。ミナちゃんを大事に思うなら、一番に彼女の気持ちを考えてやれよ」

あんなに可愛いミナちゃんが、こいつのせいでもし一生独り身だったら?
そんなの可愛そう過ぎる。
殴りかかってくるかと思ったが、チョン・ユンホは口をぽかんと開けて俺を見ていた。

「俺に反抗する奴なんて、初めて見た……」
「あっそ……」
「お前、格好いいね」

そう言ってチョン・ユンホは笑った。
あれ、この人笑うんだ。
こんなにも柔く、綺麗に。
今度は俺の方が呆気に取られ、口をぽかんと開けてしまった。

「お前なら、ミナを任せてもいいか」
「へ……?」
「あーでも、まずは俺の信頼を得てからな?」

友達になろうぜと、チョン・ユンホは手を差し出した。
なんでそうなるんだ!

「あんた、かなり調子狂うんだけど」

差し出された手は退く気配がない。
振り払うのは酷に思えて、俺は戸惑いながらも手を握ってしまった。
暖かい手が、俺の手を強く握り返す。
あーはーはーと、間延びした愉快な笑い声が、夕暮れの交差点に響いた。










◇◇◇



行き先未定……冒険すぎる。
コメント、沢山の拍手ありがとうございます。
とっても嬉しいです、書く原動力です。
すみませんが、コメントの返信は後程お返ししますm(__)m
しっかり目を通してにやにやしてますからね~(^^)





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NB  

さえ○んさま

☆さえ○んさま
新しい連載にもコメントありがとうございます!
実は、Sweatがミンホっぽいっていうさえ○んさまのコメントから、妄想する際にsweatビジュで考えるようになったんです。
なので、さえ○んさまの影響大ですよ♡
MJネタ沢山放り込みました。
私もいまMJ見てます(笑)
わたしもミンホオンリーは初心者です。
手探り状態ですが頑張りますので、暖かく見守っていてください。
私の妄想話でトンロスを癒せるならいくらでも……!
嬉しすぎます。
いつも体の心配をして頂いてありがとうございます。
さえ○んさま暖かい、うぅー(;_;)
健康に気をつけて頑張りますね。

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